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ニッケイ法律相談=その3=回答者 古賀アデマール弁護士

ニッケイ新聞 2011年7月12日付け

 質問=70歳以上の夫婦です。一人娘がいます。現在住んでいる家の名義を、生存中に彼女のものにしておきたいと考えていますが、それは可能でしょうか。
 回答=可能です。「権利書(escritura)」を娘さんの名義で作成しておけば出来ます。ただし特にそれを作成しなくとも、死後は自動的に娘さんが相続することになります。
 ただ、そのためには遺産相続手続きを行なう必要があるので、娘さんがそれをする手間を省くという意味では、今から権利書を作成しても良いと思います。
 なお、もしそうされる場合は、「使用収益権」(usufruto)を持つという条件で名義変更されたほうが良いでしょう。理由は前回の質問への回答と同じです。
    ◎
 質問=夫が一年前に亡くなりました。不動産を2軒所有しています。そのうちの1軒に子供2人と住んでおり、もう1軒は借家にしています。しかし夫の死後、子供2人が家を2軒とも売りたいと言っています。私は売りたくないのですが、子供に従わなければならないのでしょうか。
 回答=家を売却するには、まず「遺産相続手続き」(inventario)をしなければなりません。手続きが済むと、あなたと2人のお子さんの3人が、不動産の新しい共同所有者になります。
 そうなった時、3人のうち1人でも売りたいと言った場合、あとの2人は反対することが出来ません。その場合、あなたを含めて3人ともに財産を優先的に買い取る権利が発生します。ただし、全員が同じ値段で買うという意思を示した場合に限ります。
 もし他人がより高い値段で買うと申し出た場合、もしくは、あとの2人が買い取る意思がない場合には売却されてしまいます。
 ちなみに、遺産相続手続きには約2ヵ月間要します。公証人役場などでできますが、必ず弁護士が必要です。ただし相続人が未成年者、障がい者など正しい判断をすることが難しい方は、裁判所で行なうことになります。
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質問は日本語でもポ語でも可。質問の送り先はEメール(ademarkoga@gmail.com)、FAX(11・3208・0733)、手紙(「ニッケイ法律相談」係、Rua Galvao Bueno, 470, 1o. andar, Liberdade, Sao Paulo, SP, CEP 01506-000)まで。

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