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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2011年7月14日付け

 先週サンタンデル銀行のある現金自動預け払い機で、他の銀行から引き出したお金を、そのまま振込み袋にいれて同行の自分の口座に入れた。ところが後日確認したら、金額が50レアル足りなかった。もちろん何の通知もない▼これはオカシイと窓口へ抗議に行ったら、日系行員は「あなたが振り込んだお札の中に、防犯インクが染み込んでいたのが一枚あったから外した」と説明され、現物を見せられた。確かに指先大の橙色のシミが付いていた▼サンパウロ市や近郊の現金自動預け払い機を爆破して、中の現金を強奪する事件が頻発している。その防犯対策として、爆発したら機械内のお札に自動的にインクが飛び散る仕掛けが組み込まれている。つまり、このインク付き紙幣は犯罪で奪われたものだ。そんな紙幣をたまたま掴まされてしまった▼件の行員は「当店の機械で引き出したというコンプロバンチがあれば、その経緯を中央銀行に報告してプロセッソを開き、90日以内に貴方には非がないという審判が下れば50レアルを返す」と杓子定規なことを言う▼よく考えてみれば、サンタンデル銀行の機械を使って他行口座から引き出した紙幣を、そのまま振り込んだ。どうして顧客に紙幣を渡す時にはチェックが甘くて、受け取る時には厳しいのかと抗議すると「分かった。とにかく引き出したコンプロバンチを持ってきてくれれば、その場で50レアルを返す」という話になった▼そんな紙幣を銀行から受け取ったという意味で、こちらこそ被害者だ。メトロ代と時間を賠償して欲しいぐらいだ。みなさんも橙色の防犯インク付き紙幣をつかまされないようご注意を。(深)

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