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日本祭り=マホガニーの伐採許可訴え=カスタニャール岡島博さん=植林2万本が手付かずに=健康の秘訣は〃アマゾン生薬〃

ニッケイ新聞 2011年7月23日付け

 「自分で植林したのに伐採できないなんて馬鹿なことはない」—。パラー州で2万本のマホガニー植林に成功したものの、01年の伐採規制で手がつけられない状況を嘆く岡島博さん(69、群馬)が日本祭りに参加、汎アマゾニア日伯協会のブースで状況を訴えるとともに、その種子を無料配布した。特製アマゾンの生薬も紹介、種の植え方や生薬の飲み方を尋ねる人々で賑わった。

 「農業者として、人がしなかったことをしたかった」
 職業的意識に突き動かされ、約20年前から植林を始めた。「高級材のマホガニーを植林して売れば、地元経済を活性化できる」と考えた。
 新芽を好んで食べる虫もおり、繁殖力が弱くて植林は難しいとされていきたが、独自の育成、除虫方法を編み出した。
 マホガニーは10年で成木となる。その成功を喜んでいた矢先の01年、状況は一転した。
 絶滅危惧種として、政府がマホガニーの全面伐採を禁じる法律を公布、植えたものまで伐採できなくなった。ワシントン条約により国際取引も制限された。
 「自分の人生を賭けた仕事。資本、労力すべてが水の泡」とため息をつく間もなく、環境局に出向き、植林した分の伐採許可を申請している。
 それからさらに10年。許可が下りるのを祈る日々が続く。
 「自分で植えたものを伐採できないなんて絶対におかしい。地元の経済振興にもなるわけで、農業者のやる気を妨げる悪法」と徹底して戦う姿勢を見せている。
 —と、書くと眦決した活動家のようだが、笑顔を絶やさず、温厚そのものの岡島さん。
 その理由を聞くと、「健康だからね。秘訣は特製の生薬ですよ」
 名づけて〃アマゾン生薬〃。インディオが神話の中で不老長寿の薬と呼ぶ粉を元に、ノニなどを加えた自家製だ。
 毎日茶さじ一杯飲み続けて5年、「仕事が忙しくても、倦怠感や眠気に悩まされなくなった。胃腸の具合も良くなった」と元気ハツラツ。
 日本祭りでは、一袋20レアルで販売した。
 「若い人は元気だから分かりませんが、6、70代なら飲みきるころには違いが感じられる」と胸を叩く。
 マホガニーの種子、アマゾン生薬についての問い合わせは、岡島さん(91・3721・2538/3721・2160)まで。