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イビラプエラで灯籠流し=広島の原爆犠牲者を追悼=学生が平和を学ぶ機会に=サンパウロ市の後援で初

ニッケイ新聞 2011年8月9日付け

 サンパウロ市のイビラプエラ公園の日本館前で5日、広島の原爆犠牲者を追悼する式典が行なわれ、主催団体のブラジル広島県人会(大西博巳会長)の会員をはじめ、市の関係者、公立学校の生徒ら約150人が参加した。広島の原爆の投下時間にあたる「午後8時15分」に黙祷後、200基の灯籠を池に流した。

 サンパウロ市の後援でこうした被爆者追悼行事が行なわれるのは初。総領事館、文協、南米本願寺が協力した。
 飯星ワルテル連邦下議、羽藤ジョージ州議、野村アウレリオ市議らも出席した。
 県人会の理事で被爆者の父親を持つ森本直美さん(35、二世)が、公立校「Esther Garcia」で教えるファブリシオ・プレステス教諭(32)に「原爆の悲惨さを子供たちに伝えられないか」と話したのがきっかけ。
 ダニーラ・ロドリゲス教諭(30)と協力し、原爆の歴史や被爆の実態についてDVDで指導、灯籠も作った。
 「遠い昔の話ではなく、今現在起こっているフクシマの問題も含め放射能の恐ろしさと平和の大事さを伝えかった」と両教諭は話す。
 生徒のクラウジア・ダ・シルバさんら(18)は「とても悲しい歴史だが、大事なことを学べた」と鎮魂の思いを込め、灯籠を流していた。
 9歳のとき広島市内で被爆、61年に移住した鳥越琴美さん(75)は「頼もしい限り。世界中の子供たちが原爆の悲惨さを知り、核兵器のない世界を作ってほしい」と願った。
 大西会長と森本さんは「これからも県人会の活動として続け、参加者を年々増やしていければ」と笑顔で水面に浮かぶ光を眺めていた。
 なお、この様子は本紙が提携する中国新聞(本社・広島市)の7日付け朝刊でも紹介された。

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