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サンパウロ蘭協会=専門誌「AOSP」創刊=愛好者同士の繋がりを=約200人が完成喜ぶ

ニッケイ新聞 2011年9月20日付け

 サンパウロ蘭協会(森本ルシア会長、創立67年、80会員)は、このほど創刊した蘭の専門季刊誌『AOSP』の出版記念会を15日夜、文協ビルの展示室で行った。16日から3日間行われた展示会の審査後に開かれ、会場には会員、審査員、他州の蘭協会員など愛好者約200人が駆けつけ、専門誌の刊行を共に祝った。

 季刊誌。今年12月に第1号を刊行予定。毎号2千部を印刷し、一般書店では扱わず、協会でのみの販売となる。
 創刊号では、会の歴史や活動状況、第84回蘭展のリポート、育て方に関する質問コーナーなどを盛り込み、オールカラーで48頁。15レアルで、写真も多く掲載されている。
 森本会長は挨拶のなかで「今日は私の人生で最も歴史的な日。完成まではストレスも多かったが、気に入ってもらえると嬉しい」と感慨深げに話し、協力者に感謝した。
 編集者のマルコス・カンパッシ氏は、「愛好者にとって有益な情報を集められた。ぜひ力を貸してほしい」と今後の協力を呼びかけた。
 その後、刊行の発案者で元会長の川崎ジョルジ氏が乾杯の音頭を取り、「ブラジル各地に愛好者がいる。北東部や南部でも読んでほしい」と挨拶した。
 ニッケイ新聞の取材に川崎氏は、「部数を増やして売ることを第一に考えるのではなく、充実した内容の専門誌にしたい。蘭の愛好家はブラジル全土に数百万人いるが、専門誌はブラジル唯一。各地の蘭協会の繋がりを作る存在にしたい」と期待する。
 「読者にとって面白い記事を作りたい」と意気込むカンパッシ氏ら編集員会は、第一号発刊に向けて着々と準備を進めており、「珍しい蘭を育てている人のインタビュー、各地の蘭展の取材を行うなどのアイデアがある」という。
 会員の中島澄男さんは、「良くできたと思う。日本の協会にも送ります」と話していた。
 同会では、約10年前に初心者向けの「蘭の手引書」(Orquideas – Manual de Cultivo)を2巻で刊行し、約2万部売り上げている。
 『AOSP』購入に関する問い合わせは、同協会(11・3207・5703)まで。

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