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デルタ航空=サービス強化に20億ドル=日伯便の利用者増見込み

ニッケイ新聞 2011年9月23日付け

 アメリカのアトランタ市に拠点を置く大手航空会社のデルタ航空が、日伯便やその他サービス向上をアピールするため15日、在聖日系企業の役員たちを招いて説明会を行なった。
 現在、サンパウロと日本を繋ぐ便としては、アトランタ、ニューヨーク、デトロイト(名古屋)経由があり、リオおよびブラジリアからアトランタ経由の計5便が毎日運航する。
 北米日系企業担当の横澤明徳さんは、「日米間の運航サービスほどには認知されていない。日系企業の進出などを背景とした需要の増加を見込み、今後はブラジル市場の営業に力を入れていく」との方針を述べた。
 中南米カリブ担当のクリストフ・ディディエール副社長が、「日本、アメリカ、ブラジル営業部の合同イベント。3国が連携を組み、20億ドルを投入しサービス向上に努める」と挨拶し、続いて説明会に移った。
 ビジネスクラスのフルフラットベットの導入やエコノミークラスの座席の改善、飲み物の無料提供など、新サービスも紹介された。
 特別会員は優先的に搭乗可能で、チェックインから荷物の受け取りまでを短時間で済ませることが可能になる。日本から直行便が到着する北米9つの空港に日本語ガイドが設置され、入国審査や乗り継ぎ案内も利用できるという。
 北米の利便性はもちろん、ブラジル路線シェア40%を占めるGOL航空との提携でブラジル国内移動の利便性も増す。
 特典が嬉しいスカイマイルも、日本系JTBやスカイマークとの提携を開始。ポイントの相互利用が可能になる。
 最後にコーポレートセールスマネジャーの田板千治さんが「他社よりも速く、皆さんの要望に応える営業をしていきたい」と述べ、食事をしながら歓談が行なわれた。
 ブラジル日本商工会議所の平田藤義事務局長は、「この2、3年で30社も日本進出企業の会員が増え、まだ勢いは続きそう」と日伯便の需要増を示唆し、「JALの撤退は悲しかったが、デルタ航空を始め各航空会社が日伯便の開設に乗り出し、多様なルートが出来た」と現状を喜んだ。

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