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会議所定例昼食会=元駐日副大使が講演=国際競争力不足を懸念

ニッケイ新聞 2011年11月5日付け

 ブラジル日本商工会議所(近藤正樹会頭)の10月定例懇親昼食会が先月14日、聖市の「ホテル・マクスードプラザ」で開かれ、元伯国外務省サンパウロ事務所代表で、現在サンパウロ商業会の外国商工会議所審議会コ—ディネーターを務めるジャジエル・フェレイラ・デ・オリヴェイラ氏が、「ブラジルの外交と通商政策について」と題して講演した。
 40年間外交に従事し、90〜92年に駐日副大使、インドネシア、ベトナム、シンガポールなどアジア諸国で大使を歴任したオリヴェイラ氏は冒頭、「66年に始まった中国の文化大革命も見てきたし、日本とも深く付き合ってきた」と自身のアジアとの関わりを強調した。
 伯国の通商に関しては外務省や開発商工省が政策を進め、外務省では国家輸出振興庁(APEX)を設置し、国際見本市を開催するなどプロモーションに務めているものの、「ブラジルには通商専門の省庁がなく、輸出に関する明確な政策がない」と指摘。
 伯国はこれまで国内事業にのみ注力しており、国内市場は巨大で内需だけでも十分成長は可能なものの、さらなる経済成長のために「企業は輸出すべき」とし、「国内市場が不調なとき、為替が良いときのみ輸出を促進するというやり方ではいけない」と強調した。
 また、「国際競争力はあらゆる要素の集合体」とした上で、「競争力強化のためには製品の価格や品質だけでなく、治安や裁判制度、教育の質など様々な要素が影響する」と見解をのべた。
 特に、技術者を中心とした人材不足、教育の遅れ、高い金利、官僚主義、汚職などの問題を指摘し、「国の根幹を見直し、構造改革の実施が必要」と訴えていた。
 3分間スピーチでは在リオ総領事館の永島隆治領事が、来年6月4日から3日間、リオで開催される「国連持続可能な開発会議(リオ+20)」について説明。
 日本政府が開催期間前後の10日間、「日本パビリオン」を併設し、企業の環境問題への取り組み、エネルギー開発技術力のPRを計画していると紹介した。
 約5万人の来場を見込み、現時点で60カ国の首脳が出席予定の本会議では、「日本企業の環境技術をアピールする良い機会」とし、参加を呼びかけた。
 特別参加した県連の園田昭憲会長は、「各県人会が実施している県費留学生や研修生OBは日本での留学・研修の経験者。積極的な採用を」と呼びかけたほか、日本祭りに関しても「知名度向上のためぜひ利用を」と来年に向けて参加を呼びかけた。

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