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ニッケイ新聞 2011年12月17日付け

 11日に宮城県人会で催された『第17回紅白歌合戦』(音協主催)。同日に別の場所で行われたカラオケ大会との兼ね合いで歌手の順番が入れ替わるなど終始慌しかった。また、審査結果の集計に時間がかかり、時間稼ぎにと審査員に鍋が当たるジャンケン大会が始まり、その間客はそっちのけ。蛯原忠男・音協会長は最後の挨拶で「今回は宮城への義捐金を集めることが目的。(18日の)フレンズ紅白はお客さんに楽しんでもらえます」と苦しい弁明。客が楽しめない紅白ってあるのだろうか。「出場歌手の折角の歌唱力がもったい」との声も。
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 サントスの中井貞夫市議(二世)が、「日本移民ブラジル上陸記念碑」など移民ゆかりの場所を同市観光スポットの一部にしたい、とアピールしている。自身の活動を報告するメールで「多くの日系人がサントスを訪れるが、日伯の歴史上重要な町だということが知られていない」。横浜市議が来伯したさいも「姉妹都市提携を」と呼びかけ、先日のサントス厚生ホーム忘年会でも姿を見せるなど精力的に動いている。今後の活躍に期待。
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 「あらくさ短歌会」が発行した合同歌集。あとがきによれば翻訳短歌を担当したサン・ベルナルド・ド・カンポの中原アルツールさんは十数年前から翻訳を始め、03年には日本太鼓連盟の「日本太鼓教本」を、ブラジル太鼓協会のために翻訳したそう。短歌の翻訳は初めてだったようだが、「コロッケを揚げつつ浮かぶ末っ子の幸せそうな満ち足りた顔」(五木田洋子さん作)は「Enquanto frito croquete, ate vejo, do meu cacula, A cara derretida, feliz e satisfeito」に。翻訳というより、新たな作品といえそう。

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