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大耳小耳

ニッケイ新聞 2012年1月27日付け

 「巻藁」は近年失われつつある稽古方法で、与那嶺育孝さんはこれを何十年も続け、現在も毎日欠かさず行う。「弟子が来る前に600回はやります。今では誰もやらないし、まともじゃないと思われると思う」と笑う。来伯当時、既に沖縄空手剛柔流は移民によってブラジルでも行われていたが、「指導方法が日本とは違っていた。沖縄での方法を取り入れて教えたら、皆チャンピオンになってしまった」とか。5人の子供には全員に小さい頃から稽古をさせ、全員が黒帯を所持、州大会、ブラジル大会にとどまらず、世界大会にも出場するほどの腕前だ。
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 援協リッファの賞品贈呈式で企業代表として挨拶したトヨタ・ド・ブラジルの井上雅弘氏は「援協の前身『日本移民援護協会』が創立された59年、本社もブラジルで生産を開始した」との話に続き「学生時代、貧乏旅行でブラジルを訪れたさいに病気になり、気付いたら援協のベッドで寝ていた。とてもお世話になりました」と会場を沸かせていた。
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 この25日からサンパウロ州内のスーパーで買い物しても、ビニールの買い物袋を無料でくれなくなった(2面詳報)。自然に分解する材料のビニール袋(20センターボ弱)を買うか、持参したエコバックに詰めるか、という選択を迫られることになった。自然分解するビニール袋を無料で配るという選択肢はなかったのだろうか。わずかな袋代なのだから、商品価格に上乗せして消費者にこっそり請求すれば、誰も気付かず何の混乱もなかったかも?!

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