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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2012年2月8日付け

 「サンパウロの文協などで個展をやりたいと思っているんですが…。まだ実現していません」と残念そうに語っていたのは、ロンドリーナで籾のモザイク画展を開いた後藤英子さんだ。
 日本移民やブラジルの歴史をテーマにした作品は、モチーフの素朴さも手伝ってか、籾の一粒一粒が全体にあたたかな雰囲気を作り出していて、じっくり観ていると制作者の思いが伝わってくるようだった。
 50以上ある手間のかかった作品が、ロンドリーナとマリンガーでしか公開されていないのはもったいないと思う。最大の日系を擁するサンパウロで展覧会が開かれれば、日系、非日系を問わず関心を呼ぶに違いない。
 百周年を記念して開いた展示会から協力している18人の中には、2人の意思に共鳴した非日系人も多い。
 今後、全伯で作品が公開され、特にブラジルの子供達の目に触れる機会が増えればと願う。(詩)

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