ニッケイ新聞 2012年3月3日付け
リベルダーデ区のガルボンブエノ街(Rua Galvao Bueno, 395)に出来たての弁当を販売する『弁当屋』が1月に営業を始めている。から揚げ、鮭など定番のほか、麻婆豆腐、麻婆茄子など日本でよく見るメニューが並ぶ。値段も12、3レアルと手頃だ。
店を切り盛りするのは、デカセギとして21年間滞日、2010年に帰国した小堀浩司さん(43、二世)。
「今まで日本で販売されているような弁当を出す店はなく、温かい弁当を届けたかった」と店を始めた理由を話す。
「日本にはスシ、サシミだけでなく、中華やイタリアンを日本人の口にあわせた料理などバリエーションがある。その幅広さを伝えたい」と料理に思いを込める。
89年に訪日。夜勤で働いたサービスエリアのレストランで料理を覚えた。「ブラジル食よりも日本食が好き」。家でも色々な料理を試したという。06年に結婚し「子供が大きくなる前にブラジルに戻らなければ」と帰国を決めた。
リベルダーデ区に店を構えた理由を「まずは日本の味を知る日系の皆さんに試してほしくて」と話す。現在は客の9割が日本人、日系人だ。
「魚料理、カツとメニューを増やし、非日系の人にも食べてほしい。今後は、2号店を開きや販売車で、オフィス街で働く人達に温かい弁当を届けたい」と笑顔で話した。
営業時間は午前10時〜午後3時で日曜定休。4月からは時間を延長し午後7時閉店となる。
予約、仕出しなどの問い合わせは『弁当屋』(11・2365・3721)まで。