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大耳小耳

ニッケイ新聞 2012年4月3日付け

 文協が発表した功労会員制度。総額120万レアルが目標だという…それはいい。ただいつものように大講堂の冷房完備についても謳っているのが気になる。長年言い続け、もはや〃狼少年〃の域に達している案件だろう。なぜ出来ないか。電気配線など全てが60年代の建設当時のもので、実際に設置しようとすれば、莫大な資金が必要になるというのだ。コロニア団体も文協にこだわらず、設備の充実した施設でイベントをしている。もはや冷房を設置したからと言って借りる団体は増えそうもないのだが。
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 イビラプエラ公園の日本館にある鯉の池は設置後40年以上になり、今では125匹の錦鯉が水面を彩る。同館創設以来鯉の世話を行なう伊藤誠施・日本館運営副委員長によれば「最大の鯉で85センチ。鯉は広い所に入れると大きくなる」。日本からやってきた〃移民〃もいたが、今残るのは1匹だけ。特に異種と掛け合わせた二世、三世は丈夫になるのだとか。
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 イビラプエラ公園の日本館で開催された雛祭り。立派な雛壇が2つも飾ってあったものの、行事に関する説明書きは見当たらず、風呂敷や栞作りなどワークショップがイベントの中心になっているようだった。しかし非日系人の利用客が大部分の同公園は、日本文化を普及するには好都合の場所。もっと行事の由来や意味を伝える取り組みを行なってほしいもの。

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