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古川国家戦略担当相が来伯=慰霊碑、史料館を視察

ニッケイ新聞 2012年5月3日付け

 今年1月に国家戦略担当大臣・内閣府特命担当大臣(経済財政政策)に就任した古川元久大臣(46、愛知)が、6月に開かれる「国連持続可能な開発会議」(リオ+20)に向けたブラジル政府関係者らとの会談を目的に、関係者5人と共に28日に初来伯した。野田現政権で初の閣僚来伯となった。
 29日は、イビラプエラ公園内にある開拓先没者慰霊碑や文協の日本移民史料館、サン・ジョゼ・ドス・カンポス市の航空会社エンブラエルなどを訪問し、日系団体関係者らと懇談を行なった。
 史料館では国外就労者情報援護センター(CIAE)の二宮正人理事長が案内し、文協の木多喜八郎会長、山下譲二副会長、在聖総領事館の小林雅彦首席領事、成田強領事部長らも同行した。
 二宮理事長は移民収容所や移民船での生活、コーヒー園での生活の様子などについて説明、古川大臣は特に尋常小学校の教科書や祝い封筒など実物の史料に関心を持ち、「良くこんなものが残っていますね」など質問をしながら1時間ほどじっくりと見学をした。
 古川大臣は本紙の取材に対し「移民の皆さんのご苦労を改めて実感出来た。移民が血と汗の積み重ねで築いてきた今の日本・ブラジルの関係を、これからも強固にしていきたい」と感想を述べた。
 30日にブラジリアでパトリオッタ外務大臣などブラジル政府要人と会談後、5月1日に米国シリコンバレーを訪問、3日に帰国した。

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