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サンゴンサーロ教会=慰霊ミサに約100人=先没者を顕彰、平和願う

ニッケイ新聞 2012年6月19日付け

 今年も「移民の日」を記念し、日伯司牧協会とブラジル日本文化福祉協会が共催し、18日午前8時からサンパウロ市ジョン・メンデス広場のサンゴンサーロ教会で『先没者慰霊ミサ』が執り行われた。
 文協の木多喜八郎会長、県連の園田昭憲会長、在聖総領事館の小林雅彦首席領事、ブラジル日本商工会議所の平田藤義事務局長、池崎博文リベルダーデ文化福祉協会会長ら、多くの日系団体代表者を始め約100人が集い、日系社会を築き上げた先没者に深い感謝の念が捧げられた。
 ミサは国武アントニオさんが司会を務め、日ポ両語で進められた。儀式を司ったアレッシオ・アントニオ・ブローニング神父は聖書の教えを説き、最後に「この104年の間、日本人はブラジル社会から多くのことを学んできたし、多くのことを教えて社会の発展に貢献してきた。ブラジル人からは勤勉で正直と尊敬されている。これから私たち日系人も平和な社会を作るため、力を合わせてがんばりたい」と述べた。
 共同祈願では来賓も一人ずつ登壇し、「先駆者の遺徳を偲び深い感謝の念を捧げる」「子どもたちの成長を助けてください」「震災でなくなった方々にも永久の安らぎを」などそれぞれ祈願を行ない、日本的精神や文化の継承をも願った。参列者らも真剣な表情で祈りに耳を傾けた。
 続いてコーラスの歌声が響く中、奉納の儀でキリストの血と肉を表すパンとぶどう酒が神父に捧げられ、参列者も恭しく聖体を分かち合った。最後に全員で賛美歌を合唱し、平和を願いながら付近の参加者と握手や抱擁を交し合う交わりの儀でミサを締め括った。

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