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商議所=「金融市場講座」に80人=UFJ銀行 浅野氏講師に招き

ニッケイ新聞 2012年8月16日付け

 ブラジル日本商工会議所(近藤正樹会頭)金融部会が主催する「第2回ブラジル金融市場講座」が先月24日午後、サンパウロ市内のホテルで開催され、約80人が参加した。
 テーマは「今さら聞けない為替相場の基礎知識〜ブラジル金融市場の特異性について〜」。ブラジル三菱東京UFJ銀行為替資金部の浅野学氏が講師を務めた。
 2010年時点の外国為替市場の現状をみると、基軸通貨「米ドル」のシェアが世界の42%と圧倒的だ。ユーロ、日本円を合わせると全為替取引の70%以上のシェアを占めるが、今後は、中国人民元の自由化の進展などでこのバランスが変化する可能性がある。
 それらメジャー通貨と比較してブラジル国内の為替市場は小さく、「一日当たりの為替出来高は2百億ドルで、非常に規模が小さい」と浅野氏は説明した。
 浅野氏によれば、ブラジル為替市場には特異性がある。「公表相場がない」「国内に外貨口座を保有できない」「レアルのみの決済」「レアルを使ったクロスボーダー取引ができない」「海外から資金を持ち込むさいは、全て一旦レアルに交換しなければならない」「為替予約ができない」などの点がそれだ。
 ただ、将来の一時点の為替レートを約定し、決済日の為替レートとの差をレアルで差金決済する「NDF」(Non Deliverable Forward)という取引を利用することで、潜在的な為替変動リスクを回避、または低減することが可能だという。
 また、浅野氏によれば為替市場だけでなくブラジルレアル金利市場にも特異な点がいくつかある。例えば、欧米諸国や日本の基準とは異なって「複利(元金だけでなく利子にも次期の利子がつく)」「1年は252日営業日ベース」であり、その他、「営業日のみの付利(土日祝は付利されない)」「片端計算(起算日を入れない計算方法。1泊2日の預金は1日だけ付利)」、「日利(オーバーナイト金利)が基本」などの点だ。
 そのため、特定の期間における利息額を求めるには、実質金利(Taxa Efetiva)を用いた計算が必要になるといい、具体例を挙げて説明。最後の質疑応答では会場から積極的に質問が出て、関心の高さが伺えた。

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