ホーム | 日系社会ニュース | 老若男女60人が知恵比べ=第1回ニッケイ杯数独大会=考案者 鍜治氏も来伯講演=寺尾挙一さんが見事優勝

老若男女60人が知恵比べ=第1回ニッケイ杯数独大会=考案者 鍜治氏も来伯講演=寺尾挙一さんが見事優勝

ニッケイ新聞 2012年10月2日付け

 本紙主催による『第1回ニッケイ杯 数独大会2012』が29日、宮城県人会館で開催され、60人が参加した。数独とは9×9個の正方形のマスに、ルールに従い1〜9までの数字を埋めていくパズルで、現在世界約120カ国で愛好されている。考案者であるニコリ社(東京)の鍜治真起社長もはるばる駆けつけ、開発や普及の経緯について講演を行なった。予選を通過した5人の優勝候補が壇上に立ち、巨大パズルを前に頭をひねった。寺尾挙一さん(61、北海道)=サンミゲル・アルカンジョ市=が栄えある第1回ニッケイ杯を手にした。後援・ニコリ、協賛・文協、県連、宮城県人会、コジロー出版、ニッケイパラセホテル、PILOT、ニッケイWEB。

 数独とは、既存のパズル「ナンバープレイス」に独自の改良を加えたもので、鍜治氏が1984年に開発した。一マスに一つの数字が入ることから「数字は独身に限る」と命名。省略して「数独」となった。クロスワード、ジグソー、ルービック・キューブに並ぶ4大パズルとも言われる。
 鍜治さんは講演で、「解き方を見つけたり困ったりという、答えを目指す途中過程、考えるプロセスが一番楽しい部分。パズルは知識じゃなく、知恵を使うもの。それは人生を生きるのと同じこと」と解説、観客はうなずきながら聞き入った。
 また「ニコリ(パズル専門誌)の読者は性別年齢関係なし。数独は、中国では〃数毒〃といわれるくらい多くの人がはまっている」と人気ぶりを語った。
 予選では、8〜86歳までの参加者が一斉に問題に向かった。静まり返った会場の中それぞれが集中して取り組み、16人が制限時間30分内に全問解き終わった。
 答え合わせの結果、全問正解者は10人。内、回答時間の速かった5人が決勝に進出した。会場が見守る中、ステージ上の巨大数独用紙を相手に知恵比べ。一度間違えると後戻りはきかない。2人が完答し、3人は途中で間違え断念した。
 優勝杯とSOHOの飯島秀昭氏提供の賞品テレビを手にした寺尾挙一さんは、数年前から暇つぶしに数独をしているという元農業経営者。「予選で1位にならなかったから、プレッシャーを感じず気楽にやれた。一人で出来るし、無心になれる」と数独の魅力を語った。
 2位は土屋真弓エリーザさん、3位は鍜治さんの提案によりジャンケンで決定戦が行なわれ、篠原ダリオさんに決まった。
 「第2回ニッケイ杯数独大会」は、来年の9月29日(日)に開催予定。

image_print