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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2012年10月9日付け

 選挙というものは難しい。昔から投票箱を開けるまでは判らないとされてきたが、今回のサンパウロ市長選挙も、そんなひとつと見たい。緒戦からトップを走っていたルッソマノ候補がセーラ氏とハダジ氏に敗れやっと3位になるという番狂わせになったのは、政治の厳しさを物語るものであり、ある意味では「政治の面白さ」を如実に示す舞台に等しい▼アンチPTとセーラ嫌いで人気を博したようだが、あの宗教団体との結びつきが、カトリックの枢機卿から批判されたのも大きいし、市営バスの運賃問題も有権者の関心を得るまでには行かなかったのも、敗因と見ていい。これに比べると、セーラ候補にはフラフィーラの敷設を始めとし、地下鉄やCPTMの整備と拡充の実績があり、ハダジ氏(PT)は大学設立構想という夢の政策を打ち上げている▼セーラ氏のPSDBはサンパウロ州との結びつきが強く、マンネリズムの批判もあるが、日本の技術協力でチエテ河も綺麗になり、青く澄み切った川面が楽しめるようになったのも市民にはありがたい。サンパウロとカンピーナスやジュンジャイの鉄道も新路線にし、片道30分で運行するの計画も進み、高速道路の整備も実施されている▼それにしても、リオとポ・アレグレの両市長が64%を超える支持率で再選されているのは凄い。とりわけ、リオはファヴェーラ対策もあって治安確保の問題もあり市の行政は難しい。しかも、サッカーの世界大会も迫り、オリンピックも近い。この歴史的なイベントの舵取りを任されたのだから再選されたパエス市長の責任は極めて重い。(遯)

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