ニッケイ新聞 2012年10月23日付け
21日に行われた大分県人会創立60周年記念式典にあわせ、元参議院議員で、NPO法人「大分日ブラジル際交流協会」理事長の後藤博子さん(64、大分市出身)が9年ぶりにブラジルを訪れた。
同協会関係者やブラジルに移住経験のある人など、10人からなる一般訪問団を引き連れての来伯。式典では会場のあちこちで多くの参加者と笑顔で言葉を交わし、旧交を温めていた。「おかえり!と言ってもらったり、知っていてくださっている人もいて。とても懐かしかった」
後藤さんは1981年から5年近く、マナウスに夫とともに工業移住した経験がある。帰国後は参議院議員に大分県選出で当選し、ブラジル移住経験のある唯一の議員として日伯間の問題解決に力を注いだ。
2009年に設立された同協会はメンバーが40数人。ブラジルにとどまらない各国との国際交流や子供の教育などを活動主旨に、英会話塾や各種交流会を行う。「議員時代に引き続き、ブラジルとの友好を続けていきたいと思った」。
日本語センターが主催する「ふれあい日本の旅」では、40人の日本語を学習する子供達が3日間、大分県を訪れたさい、受け入れのコーディネートを行った。
「ようやく協会らしくなってきた」と語る後藤さんは、「60周年を機に交流をどう深め、ブラジルと大分の人をどうつなげるか。交流を深めながら人材の育成をしたい」と意欲を見せた。