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日本語まつり=約190人が笑顔で受賞=マンガ作品が益々上達=佳子さまが3日間同行

ニッケイ新聞 2012年10月23日付け

 ブラジル日本語センター(板垣勝秀理事長)が14日、『第10回日本語祭り』を北海道協会で開催した。壇上では終日「2012年全伯日本語学校生徒作品コンクール」の表彰式が行なわれ、受賞者や晴れ姿を見に訪れた親族をはじめ、中島エドゥアルド文協事務局長や深野昭・国際交流基金所長ら来賓を含め、約800人が来場した。
 同コンクールは、会員校で学ぶ生徒の学習意欲を高め、その資質と表現力を育てることを目的に毎年開催される。今年はマンガ・アニメ、硬筆、作文、児童画、書道の5部門に加え、来年のコンクール広報用ポスターも募集した。
 バイーアから南大河州まで87校から約1950人が応募し、663人が受賞。表彰式にはその内約190人が出席し、A〜E(年齢別)、初歩組(成人の初心者)と組別に分かれて来賓やセンター関係者からメダルと賞状を受け取った。会場では、熱心に受賞者の晴れ姿をカメラに収める親族らの姿が見られた。
 会場2階には受賞作品が掲示された。近年の傾向を尋ねると、清原みどり理事は、「昨年に比べて、マンガ・アニメ部門はどんどん上達していて、プロみたいな作品が増えた」と語った。
 大野宏江審査員は「学校で絵を習わない子どもたちは、デッサンをやらせると『描けない』と困ってしまう。でも、マンガは授業の合間にノートに描いているくらいすき。今年始めたポスターは、マンガ的な要素が強いからか抵抗なく描いていた」と話した。
 昼は参加者みなで合唱や健康表現体操をした後、JICA主催「日本語教師本邦研修」に参加した鮫島ゆかり、芦田きみこさんが研修報告を行なった。また同センターが実施した「ふれあい日本の旅」の参加者らは、秋篠宮ご一家に拝謁したことや、佳子さま(同宮家の第二子)が東京見物に3日間同行されたことなどを発表した。
 硬筆、絵画部門で受賞した草野シンジ君(10)の父・定雄さん(48、三世)は、「モジで日系人が沢山いるし、会話が出来るようになればと思って勉強させている」と話した。
 メダル四つと快挙を成し遂げた安楽ゆう(13、二世)=スザノ=は、「日本語の勉強は好き。日本には立派な会社があると思うから、いつか日本で働きたい」と、日本語で将来の夢を語った。

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