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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2012年11月1日付け

 ブラジルいけ花協会の「創立50周年記念花展」では、床の間にぴったりの素朴な作品はもちろん、巨大なうねる蔓にパプリカが刺さったものやブーケ風作品まで、大胆・豪華・多彩な13流派の作品が並んだ。
 コラム子は「いけ花」といえば素朴で洗練された美を表現したものと思い込んでいたが、すっかりイメージが一新した。
 記念式典後、会場を案内してくれた河村徳子・池坊ブラジル支部長に「自分には、日本古来の流派がしっくりきました」と感想を言うと、「ええ。でもどの流派も綺麗でしょう」とおおらかな答えが返ってきた。流派の垣根を越えた同協会の姿勢をよく表した一言だ。
 1700人が訪れたというブラジルならでは和洋折衷の合同花展。流派にこだわらず普及を第一目標に掲げてきた同協会の、一つの集大成となったようだ。(阿)

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