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『百年の水流』改訂版発売=戦後騒乱期の記載を充実

ニッケイ新聞 2012年11月6日付け

 フリージャーナリスト外山脩さんによる日本移民百年史『百年の水流』改訂版(トッパン・プレス印刷出版、600頁)が、この程刊行された。1冊80レアル(日本では4千円)。久しく売り切れになっており、日本の読者も含め、改訂版が待たれていた。
 06年に初版が出版され、07年にはコロニア文芸賞を受賞した。購入希望者が多く、その後の取材で詳しく分かった内容などを書き足す必要性があり、続木善夫さんが発行人を引き受けたことから改訂版の出版に踏み切った。
 主な改善点は「終戦後の騒乱に関する内容を充実」「厚すぎるとの意見を取り入れ、ページ数を8百から6百に削減」「日本の読者向けに用語説明や地図を添付した」ことなど。
 続木さんは「勝ち組負け組抗争は、さらに掘り下げて真実をより明確にした」と強調する。円売りなど各種詐欺事件も大きく取り上げ、事実関係を整理した上、詳細が記述されている。
 外山さんは「『日本の知人や友人に贈りたい』という声が多く寄せられている。県人会や訪日の際のお土産にもどうぞ」と勧めた。
 販売所は太陽堂、フォノマギ書店、高野書店、サンパウロ市文協移民史料館、コチア青年連絡協議会、ニッケイ新聞(社長秘書室)、日本は兵庫県神戸市の日伯協会など。その他も取次ぎを依頼中。
 問い合わせは外山さん(電話=11・5594・3825、99846・6852、Eメール=toyama.osamu@gmail.com)まで。

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