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被災地応援ツアー=「遠いところありがとう」=各地で歓迎、交流も=青年招聘事業に好感触

ニッケイ新聞 2012年11月27日付け

 ブラジル日本都道府県人会連合会(園田昭憲会長)主催の『東北被災地応援ツアー』が先月14日から今月4日まで行われ、訪問団17人が岩手、宮城、福島の被災3県を訪れるなど活動を行った。目玉企画として注目されていた各県から伯国に青年を招聘する特別事業に関しても、本橋幹久団長が「前向きな検討を期待できる」と語るなど、好意的な反応が得られたという。

 「訪問した全てのところで、『わざわざ遠いところからありがとう』『こんなに嬉しいことはない』と歓迎してくれた」。参加者17人中のうち、約半数8人を出した福島県人会の小島友四郎会長は、そう振返る。一行は18〜24日に、岩手県陸前高田市や宮城県石巻市、福島県いわき市など、東日本大震災で大きな被害を受けた被災地を訪問した。
 中でも福島第一原子力発電所の事故により設定された避難区域の境界線に隣接する、いわき市久之浜区に設けられた「浜風商店街」では、店舗を運営する地元民との交流も行われた。
 小島会長は「ただ行くだけで自分に何ができるだろう、と不安に思ったりしたけれど、訪れることの意味を感じることができた」と感慨深げに話した。被災地の現状も目の当たりにし、小島会長は「久之浜から20キロほど行った高台から避難区域を見渡したが、手入れする人も勿論居らず、繁殖力の強いアメリカなんかの植物が街中に広がって一面に黄色い世界が広がっていた。人が1年ちょっといないだけでこんな状態になってしまうとは…。故郷を思う人のことを考えると本当に胸が痛かった」と声を詰まらせた。
 各県庁の訪問では、県連、援協、文協の共催で計画が進められる被災青年の招聘事業についての説明が行われた。
 本橋団長は本紙の取材に対し「3県庁全てで大きな歓待を受け、我々の訪問を心から喜んでくれているようだった。提案した事業についても好意的に受け取ってもらい、良い感触が得られたと思う」と話し、コロニアからの応援の気持ちが通じたとの印象を持っているという。
 今後は、県側からの正式な参加表明の連絡を待った上で、招聘事業の具体的な内容を確定させていく予定になっている。被災地の復旧にはまだまだ時間がかかる。コロニアとしてできることは何か。大震災支援事業はまだ終わっていない。

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