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「治らないでなく治せないだけ」=整体師 中田定和氏が講演・治療会

ニッケイ新聞 2012年12月1日付け

 独自の整体法「和柔整体法」を編み出し、サンパウロ市ビラ・マリアーナ区で診療所「中田東洋医学院」を経営する中田定和さん(健康総合医学博士)のの講演会「和柔整体法十二周年記念講演」が24日、文協貴賓室で開かれ、約80人が訪れた。
 中田さんは同整体法を確立し、申請から12年を経た今年に認可され特許を取得した。第一部は椎間板ヘルニアと腰痛治療というテーマで、発生原因とその仕組みに関する講演が行われた。
 和柔整体法とは、人体構造の中心部にある右上がりに傾いた骨盤のずれやゆがみを、手技を使って矯正・調整し、左に傾いた脊柱を正位置に戻すことで、内臓諸器官の持つ機能や働きを正常化するというもの。
 第二部は、中田さんから指導を受けた十数人の整体師らが実際に来場者に約15分間、治療を施した。申し込んだ約40人のうち、中には「4年間痛みで仕事ができていない」というミナスからの来場者もあった。
 「うちには世界中から患者さんが来る。今日来た人は皆治る。治らないではなく治せないだけ。でも、治らない人には治らないと言いますから」などと軽快に語りかけ、会場を沸かせていた。
 新聞を見て申し込んだというサンパウロ市在住の70代男性は、2週間ほど前から原因不明の腰痛に襲われ、寝返りが打てず歩くことも困難になった。治療後は「(腰が)入った。よくなった気がします」と晴れやかな顔をみせた。
 中田さんの診療所に長年通っている伊知春子さん(75、沖縄)=サンカエターノ在住=は夫の介護をしており、時折腰痛に悩まされるという。「(治療の)理屈が分かりやすい。今日は友達も連れてきました」と話していた。

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