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ベレン総領事館を閉鎖?!=反対署名始める日系団体=「晴天の霹靂」と地元反発=マナウス存続に「移民軽視」

ニッケイ新聞 2013年2月5日付け

 「まったく晴天の霹靂、驚きました。全力を挙げて反対署名を集めて外務大臣に持っていくつもりです」。外務省中南米局の清水享南米課長らが来伯し、経費削減のために日本国在ベレン総領事館を閉鎖して駐在官事務所にするという主旨の説明会が4日午前、パラー州都ベレンの汎アマゾニア日伯協会やパラー日系商工会議所(山田フェルナンド会頭)の幹部を集めて行われた。出席者の一人、山中正二同会議所副会頭は本紙の電話取材に応え、そう憤りの心情を吐露した。その後、同日中にアマゾニア日伯援護協会、5日にはトメアスーでも説明会が行われる予定だというが、地元の反発は必至のようだ。

 山中副会頭は「マナウス総領事館を温存し、ベレン総領事館閉鎖とは馬鹿にしている。マナウス商工会議所は30数社だが、うちには62社が加盟している。あちらは進出企業が多いかもしれないが、それでいいのか…」と首を捻る。
 さらに「パラー州はブラジルで3番目の日系人集団地、カラジャス鉱山など資源もたくさんある。千葉三郎先生時代からのトメアスー移住地もあるこんな重要な場所での存在を弱めるなんて、歴史を知らない人が単に経費削減の思いつきだけで判断したとしか思えない」と地元の声を代弁した。パラー州の日系人は3万5千人、日本国籍者だけで3千人はいるといわれる。「ベレンでの存在感を弱めたら資源も中国や韓国に持っていかれるかも」との危機感が広まっているという。
 汎アマゾニア日伯協会の生田勇治会長も「いきなりエスクリトーリォ(事務所)ではブラジルの政府関係者から低く見られる。あんまりだ。総領事はいないとしても、せめて〃領事館〃にできないか」とその場で要請したという。
 清水南米課長らの説明によれば、まだ決定ではないがその方向で調整が進んでおり、3月に正式決定される見通しだという。これが決まれば、来年1月31日付けで南大河州都ポルト・アレグレ同様の駐在官事務所になるようだ。現在は総領事に加えて4人の領事がいるが、そうなると総領事はいなくなり、領事2、3人という体制になるという。
 すでにパラー州の日系諸団体が中心になって反対署名を集める動きが進んでおり、パラー県連(山本陽三会長)、トメアスーの緑の会(老人クラブ)にも同調する輪が広がっているという。
 「アマゾン移住の出発点であるベレンよりマナウスを重視することは移民軽視に他ならない。ブラジル通の麻生太郎副総理、河村建夫元官房長官、外務大臣に提出したい」という声まで地元では出ている。

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