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中島工務店社長が日本館を視察=約1年間、入館禁止状態=80、90年にも修理に

ニッケイ新聞 2013年3月23日

 日本人移民80、90年祭と、2度に渡って自費でイビラプエラ公園内の日本館修復を手がけた「中島工務店」(本社岐阜県、1956年設立)の中島紀于代表取締役(69、岐阜)が、老朽化が進む日本館の状況視察に訪れた。早々に見積もりを行い、文協の支払い負担が決まれば、「大塚商会」の大塚実名誉会長による寄付金1億円から支払われる予定。伊藤誠施・同館運営副委員長は「忙しい中来て頂いて大感謝。きちんと査定をしてもらえることで、皆ほっとしている」と話した。

 同館は約1年前、柱の根元の腐食が進んでいることを理由に、聖市観光局から入館が禁止された。再開されない理由を、「ブラジルには木造建築に詳しい専門家がいない。建築関係者に頼んで見てもらっても、誰もはっきりしたことを言ってくれなかった」と伊藤副委員長は説明する。
 中島工務店は、豊富で良質な木材資源と飛騨の匠の職人技を活かした社寺建築を専門としている。中島社長は「茶室建築では日本全国10本の指に入るレベル」と胸を張る。
 80周年時、私用で来伯していた中島さんに、知り合いだった日本館の運営委員長(当時)の田村ワルテル氏が同館の視察を依頼したことから、障子の張替えから畳の入れ替え、壁の塗り替えまで大掛かりな修復を自前で請け負った。90年祭でも日本から資材を調達し、屋根瓦の張り直しに一肌脱いだ経緯があり、「やっぱり今回も、いつもお願いする中島工務店さんに」(伊藤副委員長)と来伯を依頼された。
 中島さんは、先週市観光局の職員も交えて状況を視察し、「茶室は柱の根が多少腐っているが、建物は頑丈でしっかりしているので、少し木を持ってきて直せば大丈夫」と関係者らに伝えた。ただし、茶室、展示館共にシロアリが繁殖、展示館の天井裏にはコウモリも巣くっており、これらの駆除が必要という。

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