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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2013年4月24日

 ペルーのノーベル文学賞受賞者ヴァルガス・リョサはベネズエラ大統領選に関して「チャベス主義の終りの始まり」と評した。勝ったマドゥーロと、カプリレスとの票差は1・8%と切迫した▼昨年10月にチャベス本人が勝った時の得票率は54・42%、カプリレスは44・97%でそれなりの差があった。チャベス弔い合戦という優位性、圧倒的な政府系メディアのマドゥーロ宣伝にも関わらず、この結果であり、再票計は当然だ▼現地取材したロイター通信特派員が2chテレビで「マドゥーロはカリスマ性が薄い。彼が演説をするたびに数万票が対立候補に流れた。もっと選挙戦が長ければ結果は別だったかも」と分析し、支持を失った例として小鳥の逸話を挙げた▼選挙戦初日、地方の礼拝堂でマドゥーロが祈りを捧げていたら、小鳥3羽がやってきて頭上をクルクル回ったので、「霊になったチャベスの使いだ」と選挙宣伝に使ったとの逸話だ。チャベス派には貧民層が、カプリレス派には中産階級が多く、教育レベルが高いほどこの手の逸話に疑いを抱く。同特派員のコメントを聞き、「あと6年間も政権は保つのか」と不安を覚え、リョサのコメントを噛み締めた▼チャベスは99年に左派大統領として台頭し、以後南米では続々と左派政権が生まれた。この流れの「終りの始まり」かもしれない。先週末のパラグアイ大統領選挙でも、5年前まで政権を握っていた右派コロラド党が奪還した。保守勢力の巻き返しなのか▼当地でもメンサロン裁判で左派PTに対する信用は低下した。来年10月の伯国大統領選の雲行きも、まだまだ不透明だ。(深)

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