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聖州議会=平和灯ろう流し発起人顕彰=「核廃絶教育を広めたい」=日系社会から伯人児童生徒へ

ニッケイ新聞 2013年11月12日

 ブラジル人児童生徒に日系社会から平和教育を!——サムエル・モレイラ聖州議会議長と羽藤ジョージ州議の提案により、同議会は第5回目を8月に実施したレジストロ「平和灯ろう流し」の発起人8人を顕彰するセレモニーを8日夜、小林パウロ講堂で行った。顕彰されたのは山村敏明リベイラ河沿岸日系団体連合会会長、金子国栄レジストロ文協会長、原爆被爆者協会の森田隆会長、大西博巳広島県人会長、川添博長崎県人会長、日野寛幸元聖州教育局ヴィヴァ・ジャポン調整役、小川彰夫日系ウェブ代表、平崎靖之広島県会副会長。

 最初に、長崎の原爆を描いた紙芝居『瞳の中の子どもたち』(田島秀彦作)が、鶴ゆかりさんとファチマ・カルバーショさんによってポ語で語られ、会場の約100人はしんみりと聞き入った。
 大西広島会長は「20万人の無実の市民が筆舌に尽くせない悲惨な体験をした。その体験をブラジルの若い世代に伝えることは、我々の責務」と挨拶し、川添長崎会長も「多くの犠牲の上に立つ繁栄は、本当の繁栄ではない。長崎を世界最後の原爆投下地とするよう、核兵器廃絶を生徒たち理解してもらうべく、この紙芝居を活用していきたい」とのべた。
 在聖総領事館の佐野浩明首席領事の言葉のあと、各人に記念プレートが渡された。山村連合会会長が謝辞として「感無量。私たちの働きは森林火災を消そうとする一羽の小鳥のようなもの。でも、平和の心に共鳴してくれる団体が現れ、広まれば状況は変わる。3年前からソロカバで、昨年はイビラプエラ公園でも、そして他の地区からの申し出も現れてきた。全伯に平和運動を広げたい」と語った。
 最後に羽藤州議は「津波も民族紛争もないブラジルで、年間5万人が殺人事件の被害者となっている。戦争以上の数だ。少しでも平和の心を広げることは重要な仕事」と称賛した。
 来場者の大西晴巳さん(66、二世)は「母が広島出身。灯ろう流しは日本の文化や伝統に被せて平和の心を伝えるもので、とても意義深い」とし、夫ネルソンさん(70、二世)も「もっとあちこちでやってもいい行事だ」と頷いた。
 移民百周年を記念して07年から聖州教育局が実施した「ヴィヴァ・ジャポン」で同地の州立学校生徒が日本語唱歌などを習い始めたことが契機となった。歌唱指導を担当する、州立学校の地域教育調整役の音楽教師シルビア・ナバーロさんによれば、今年までに計6500人もの州立校生徒が平和教育を受けて原爆撲滅を祈り、灯ろう流しに参加した。

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