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日本時間28日放映のNHKの番組が「子どもの貧困」を取り上げた。食事が満足に食べられず、学校に必要なものが揃えられない等「子どもらしい生活を送れない」が15・7%(6人に1人)もおり、20年前 の1・4倍になっているという▼コンビニで菓子パンを買って夕食にする子や節約のために暖房をつけずに寒さに震える子、母子家庭と馬鹿にされて親子共外に出られなくなった例も映された。ブラジルの貧困者と同じだと思うと共に、日本でも貧困家庭の負の連鎖と拡大の問題がある事に改めて驚いた▼ある女性が中学3年生に声をかけ、勉強を教えたり夕食を提供したりした延長で、「子どもの遊び」「無料学習支援」「子ども食堂」という地域に開かれた活動を始めた事にも興味と感動を覚えた。これらの活動には地域の大人もボランティアとして気軽に参加し、地域ぐるみで子ども達に関わりを持っている▼もちろん全ての人が同様の志を持つ訳ではないし、志を持つ人全員が参加出来る訳でもない。生活が豊かになり核家族化する中、自分の家族しか見えない人が多くなったと感じる事が増えた。そんな時、この様な活動の事を知り、地域で子ども達を見守ったかつての日本の集落の姿の復活とも思え、嬉しくなった▼行政は動かないのかとの声もあるが、ブラジル政府の貧困政策の様な政府主導ではなく、民間主導である点も心に響く。子ども食堂で自分の居所を見つけた少女が、感謝を込めて作った看板に「おせっかいを受けたカエルがおせっかいを焼きたくなった(受けた好意や恩を行為で返したくなった)」という意味で大きな「カエル」の絵を描いていたのも印象的だった。(み)

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