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「移民の日」を祝して=外務大臣 岸田文雄

kisidagaimudaijinn 本日、「移民の日」を迎えるに当たり、ブラジルで生活されている約160万人の日系人の皆様に心からお祝いを申し上げます。
 私は就任以来訪問した各国において、これまでも日系人の皆様にお会いする機会が多くございました。そして昨年9月にはブラジルを訪問し、百余年前に移住された方々の功績を改めて伺うとともに、その子孫である日系人の方々の御活躍ぶりを拝見し、感銘を受けました。日系人の皆様との懇談、開拓先没者慰霊碑や移民史料館などの訪問では、皆様がこれまで御苦労と御努力を積み重ねて、今日の「信頼できる日本人」という評価を築き上げてこられたこと、また、こうした評価が現地社会の親日感情、日本への信頼の基礎になっていることを実感いたしました。
 日本がブラジルと長年にわたり極めて良好な関係を発展させることができたのは、皆様の御苦労、そして現在の御活躍があるからこそであり、100年以上も前から苦労を重ね、今日の日系社会を築いてこられた皆様と先人の方々の御尽力に深く敬意を表します。また今やブラジルにおいて、皆様を始めとする日系人の方々が、幅広い分野の重要な担い手として活躍されていることを大変力強く思います。
 地域によっては日系社会の世代交代や多様化が進み、文化や日本語継承などの課題も生まれ、日系社会が変化の過程にあるとも伺っています。私は、日本とブラジルの関係を強化するためにも、引き続き日系社会そして新たな世代を含めた日系人の方々と力を合わせていくことが大切であると考えます。日系社会の皆様におかれましては、両国の「絆」をますます深化できるよう引き続き御協力を賜りますようお願い申し上げます。私自身このために全力を尽くしてまいります。
 最後に、日系人の皆様の今後のますますの御活躍、ブラジルにおける日系社会の更なる御発展を心からお祈りいたします。

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