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オーリャ!

 「僕はブラジル人だからどう批評しても許される」。痛烈な辛口でおなじみのサッカー評論家・セルジオ越後さんが、自分の立ち位置をそう説明した。比較的自由な発言が許されている理由を、彼がそう類推するのを聞いてどこか納得した。
 でも、それは日本人同士では許されないという〃閉鎖精神〃の裏返してであり、本来は日本のメディア全体にもっと自由な意見が許される雰囲気があるべきではとも思い、少々考え込んだ。
 日本では、彼の批判を理論不足と受け止める者も多い。TVだと放映時間が限られており、端的に結論だけ伝わればそう映るのだろう。ただ実際に数十分も対峙すると、そうも言えなかった。
 日本サッカー界はこれまで幾人もの帰化ブラジル人によって支えられてきた。今回は初の帰化選手0のW杯となったが、ピッチ外でのブラジル人の助っ人はまだまだ必要ではないか。(祐)

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