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グァララペス=続く名取市との姉妹交流=交流協会生が橋渡し役

 ブラジル日本交流協会(二宮正人会長)の本年度研修生6人が先月29日にサンパウロ州グァララペス市(以下グ市)を訪れ、同市と姉妹都市である宮城県名取市の佐々木一十郎市長から預かった親書を、エデニルソン・デ・アルメイダ市長へ手渡した。同協会の研修生が仲立ちとなって行う親書贈呈式は、今年で3回目。
 エデニルソン市長を始め、ジョン・ブランディス・カルバーリョ副市長、ジョアン・カルロス・シカ市会議長、ハマモト・マウリシオ・カズオ市会議員、ナカガミ・ツヨシ同地日本人会会長ら約15人が出席した。
 エデニルソン市長は、訪問団へ市の公式賓客認定証を贈り、「いつも来てもらってばかり。今度は私達が名取市に行って交流を深めたい」と意欲を語った。
 研修生らは親書贈呈後、名取市の復興状況に関する発表を伯語で行い、復興の経過がわかるよう工夫されたアルバム、被災者が手作りした地蔵の縫いぐるみの寄贈を行った。
 名取市の復興ボランティアに参加した経験を持つ城間クリスチーナさゆりさん(22、三世)は、「今回の訪問で両市のつながりが更に強くなれば嬉しい。今後も交流の橋渡し役として協力していきたい」と語った。
 その後一行は、市庁舎近くの友好記念公園(Praca Natori)にて記念植樹を行い、市議会、市営貯水施設、日系人が経営するサンパウロ州で2番目の規模を誇る養鶏場を見学した。
 両市の交流は、戦前に名取市からグ市に移住した故佐藤正吉さんが73年、親書を持参して故郷を訪れたことがきっかけで始まり、79年に姉妹都市提携を締結。文書や写真交換などが続いたが、2005年から交流は途絶えていた。東日本大震災を契機に、同協会の研修生が被災地の思いを伝えたいと交流を復活させた。

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