ホーム | 日系社会ニュース | 女子バレー日本代表=女王ブラジルに力負け=リオ五輪想定、敵地で連敗=メダル獲得へ課題明らかに=18日に本番会場で前哨戦

女子バレー日本代表=女王ブラジルに力負け=リオ五輪想定、敵地で連敗=メダル獲得へ課題明らかに=18日に本番会場で前哨戦

 世界ランク4位のバレーボール女子日本代表が13、14日、聖州カンピーナス市で同2位のブラジル代表と親善試合を行なった。1年後のリオ五輪でメダル獲得を目指す日本チームにとって、現地を体感する貴重な機会だったが、五輪二連覇中のブラジルに力及ばず、2連敗を喫した。

敗戦に悔しさをにじませる日本選手ら

敗戦に悔しさをにじませる日本選手ら

 外交樹立120周年を記念し、両国のバレーボール連盟によって親善試合が実現した。通常は5セットマッチ制で3セットを先取した方が勝ちとなるが、親善試合の今回は常にフルセットで行なわれた。
 リオ州(11、18日)と聖州カンピーナス(13、14日)で計4試合が組まれた。一般非公開で行なわれた初戦は、日本が3セットを先取し見事勝利した。第4、第5セットは奪われるも、2012年ロンドン五輪で銅メダルを獲得した意地を見せた。
 第2戦はカンピーナスに移動し、初めて観客を入れての試合に臨んだ。2セットを先取されたが、後半は粘りを見せ2―2とする。第5セットまでもつれ込むも、パワーで押し切られる場面もあり2―3で敗戦した。
 第3戦は前日同様、立ち上がりが悪く第1セットを先取される苦しい展開に。第2、第3を取り盛り返したように見えたが、その後はミスも目立ち2―3の逆転で敗戦した。日本に対し指笛を鳴らすなど雑音も響く敵地だったが、若手主体のブラジルに対し連敗を喫した。通算成績は1勝2敗。
 試合後の囲み取材で、迫田さおり選手は「日本では感じられない雰囲気で試合ができたことは良かった。今後はミスを減らしもっとスパイクを決めたい。チーム一丸となって勝ちにこだわりたい」と振り返った。
 主将の木村沙織選手も「敵地でもいつも通りのプレーをしないといけない。選手間の声も届かないような雰囲気だったが、より意思疎通を図り連携を高めないと」。会場の一角には日の丸を手にする集団もあり、同選手は「日本の旗を振ってくれ声援が後押しになった。だからこそ勝ちたかった」と悔しさを滲ませた。
 眞鍋政義監督は「五輪開催地での試合はそれ自体が貴重な経験だが、やはり勝たないといけない。身長が低い我々はミスを減らしプレーの精度を上げないと」と課題を口にした。当地の日系社会に対し、「まだ五輪出場を決めていないが、本番で再び戻ってきたらぜひ日系人のサポート、応援をお願いします」とメッセージを残した。
 最終第4戦は18日、五輪本番会場のマラカナン体育館で行なわれる。


駐在員や日系人が大挙応援=伯国で響くニッポンコール

日本の得点に沸く客席

日本の得点に沸く客席

 「ニッーポン! ニッーポン!」――試合会場のカンピーナス市タカラル体育館には、両日とも満員に近い2500人ほどの観客が集まった。客席の一角には日の丸を手にする日系人や駐在員が集まり、会場中に響き渡るそんな熱いコールを送る姿が見られた。
 全体の一割以上が、日本側ベンチの裏で熱い声援を送っていた。その一人、近郊に暮らす駐在員の赤塚俊彦さん(48、埼玉)は会社仲間と訪れ、「日本チームを間近に見ることができうれしい。リオ五輪にも観戦に行きたい。本番ではぜひメダルを取ってほしい」と期待を寄せた。
 市内在住の後藤ミユキさん(55、二世)は、「代表チームが日本からはるばる来てもらえるなんて。体格はブラジルの方が良いけれど、思ったより日本人もパワーがある」と感想を語った。
 後藤さんは昔からバレーの観戦に訪れているらしく、「30年ほど前からNECなど実業団チームがよく来ていた。最近はほとんどないけれど、当時はこの体育館で試合していた。日本にも縁のある場所だと思う」と懐かしんだ。
 この熱い声援には選手も刺激を受けたよう。囲み取材でセッターの古藤千鶴選手は、「バレーはブラジルの人気スポーツなので、観客席は黄色一色かと想像していた。ただ思ったより日本応援団が多く、声援に応えようと気持ちを込めてプレーした」と語った。
 石井優希選手も「上手く意思疎通できないほどの敵地だったが、日本応援団の声もすごく聞こえて後押しになった。声援を力に変えないといけない」と話し、敗戦を悔しがった。


□関連コラム「大耳小耳」□

 日本戦に臨んだブラジル女子チームは、世代交代を図っており、構成は若手主体だった。フルメンバーでも主力のカミーラ・ブライト選手(リベロ)はテレビ中継で「チームは再構築している最中で苦戦した」とコメント。日本チームに対しては「すぐにサーブを打つなど、試合運びにテンポがあってスピードを感じた」との評価も。日本の応援も忘れてはいけないが、五輪三連覇を目指すブラジル女子チームにも大いに注目だ。

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