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代用食材で和食普及を

 先月の日本祭りでは日本農水省の和食セミナーが毎回満席の好評だった。個人的にはぜひ、さらに踏み込んだ普及を図ってほしい。
 日本には代用品で和食を世界に広める人物がいる。京都の老舗料亭「菊乃井」の村田吉弘主人だ。鰹節や昆布のない欧米で鶏ミンチ、乾燥トマトやキノコで和風だしを再現する。
 要は「グルタミン酸など、同じ旨味成分を持つ食材を使えばよい」らしい。化学反応を利用して醤油や味噌も現地食材で再現してしまう。これが正しく広まれば、非日系でも家庭で挑戦できるようになる。
 純和食ではないかもしれないが、国外でより和食が親しまれるために、面白いアプローチかと思う。16年開設予定のジャパンハウスなど当地招聘の機会はあるはず。真の和食普及のため、まずはブラジルから代用和食の心得を育んではどうか。(祐)

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