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ブラジルの危険を肌身で感じる醍醐味とか

 先日、パウリスタ通りのレストランで、20代の中国人交換留学生に出合った。彼の滞在はわずか2週間だが「外に出るな」との言いつけを守り、自由時間はホテルに閉じこもっているとか。
 「誰から言われたの?」と聞くと、「人に聞いたり、ネットで見たり」。「ブラジル=危険」という過剰な先入観を持っているのは、日本人だけではない。
 報道に問題があるのだろうか。凶悪犯罪が起これば、国際的に報道されるのは当然だ。犯罪報道は注意を引くことが多く、国外で受身にしていると、当地に関する情報は犯罪絡みばかりに…。
 本紙のサイトは日本の日本人読者が圧倒的に多いが、犯罪の記事がよく読まれる。もはやブラジルに凶悪犯罪を〃期待〃しているサイト読者まで。
 「直接目で見て勉強するためにきた」彼だが、せっかく往復60時間もかけ、「ホテルから感じた危険」をお土産にするようだ。(桃)

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