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STJが異議申立てを却下=湖西市交通事故死事件上告可能性残す

 2005年に静岡県湖西市で山岡理子ちゃん(当時2歳)が死亡した交通事故で、禁錮2年2月の一審判決を支持するとした連邦司法高等裁判所(STJ)の判決を受け、パトリシア・フジモト被告が起こした異議申立てを、同裁が2日、棄却したことが同裁のサイトで明らかにされた。
 申立て棄却の判決は同日付け。サイトによれば、報告担当判事は、「事故の捜査が終わらないうちに、罪を犯した後に被告がブラジルに逃げ、遺族を精神的にも物質的にも支援しなかったことは非難に値する。逃亡したという事情は、STJの判例からしても、法定刑の最低であってはならない」との意見で、他の判事もそれに倣い、全員一致での判決だったという。
 同裁判所によれば、今後、連邦最高裁判所などに上告される可能性が残されているという。
 同被告は事故発生の数日後に一家でブラジルへ出国した。日本政府が代理処罰(国外犯処罰規定による訴追)を要請し、当地で過失致死罪で起訴された。

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