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順に献花する参列者
順に献花する参列者

東日本大震災=発災から5年、伯国も追悼=復興祈願祭で祈り捧げ=3県知事も復旧状況を報告

 甚大な被害をもたらした東日本大震災の発生からちょうど5年――。被災県である岩手、宮城、福島の3県人会が中心となって11日午後、5周年追悼復興祈願祭を開催した。会場となった聖市の宮城県人会館には、復興を願う一世を中心に約80人が参加。地球の反対側から祈りが捧げられた。

あいさつする中沢実行委員長

あいさつする中沢実行委員長

 挨拶に立った福島県人会の永山八郎会長は、「月日が経つのは早いもので5年の節目を迎えた。我が福島は原発事故による問題を抱えるが、希望を持って歩んでほしい」と励ましの言葉を語った。
 参列者が順に献花、黙とうが捧げられた。真藤武吉さん(79、東京)は「NHKで当時の映像を見たが今でも信じられない。二度と起きてほしくない」と語り、被災者を追悼した。
 毎年コロニアが主催する追悼式典だが、初めて訪れた80代女性は「福島県会津生まれの私にとって他人事ではない。亡くなった方々を追悼したいと思い参加した。津波よりも原子力発電の恐ろしさを感じる」と振り返った。
 被災3県からは、知事から復興状況の報告が寄せられた。3県人会による式典開催に感謝を示すとともに、課題を抱えながら復興に向け尽力する各県の取り組みが紹介された。
 中前隆博在聖総領事も挨拶に立ち、「発災当時、東京にいた私にとっても感慨深い出来事。ブラジルからの心温まる支援には御礼申し上げる。5年を過ぎ復興期の第一段階を終え、次のステージに進むところ。被災者と共に歩んでいくことが必要なんだと思いを新たにした」と語った。
 来賓として、聖州防災局から消防隊員のマジョール・デ・パウラ氏も訪れた。州内で発生中の洪水被害に対応する局長に代わり出席した同氏は、「2014年にJICAを通じた訪日研修に参加したが、日本の教育や文化は大変素晴らしい」と称賛。防災における日伯間交流の緊密化を願った。
 また、綿花栽培を通して農業復興を目指す福島県いわき市の『ふくしまオーガニックコットンプロジェクト』の紹介、ブラジル健康体操協会21人による哀悼の踊り『イッペー音頭』が披露された。最後に『花は咲く』を合唱し閉会。
 実行委員長を務めた中沢宏一宮城県人会長は、「テレビで改めて見ると涙が出る。我々も忘れてはいけない出来事だ。遠いブラジルからも何か出来ることがあるのでは」と呼びかけた。
 会場には河北新報による特集『被災市町村の今』のパネルが設置された。人口の増減や、公営住宅建設の進捗率などが紹介された。

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