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優勝旗を手に歌う久保田さん
優勝旗を手に歌う久保田さん

日本王者、市長ら迎え初開催=民謡 本荘追分ブラジル大会=初代王者に久保田紀世さん

 日本国外では初となる『本荘追分民謡大会』が22日、聖市の秋田県人会館で開催された。記念すべき大会には、秋田県由利本荘市の長谷部誠市長や、全日本王者の三浦九十九さんらも来伯。大会には約60人が出場し、およそ3分の舞台を力いっぱい歌いきった。初代王者には、聖州タウバテの久保田紀世さん(31、三世)が輝いた。

祝福に駆けつけた長谷部市長(前列中央)、三浦さん(後列中央)ら

祝福に駆けつけた長谷部市長(前列中央)、三浦さん(後列中央)ら


 本荘追分民謡の国際大会が開かれるのは、世界でブラジルが初めて。開催に当たり、秋田県人会の川合昭会長、由利本荘市市出身の伊藤武さん、民謡関係者が発起し、ブラジル本荘追分会を組織した。
 130人以上が来場し大会には約60人が出場。遠方はミナス州、聖州バストス、レジストロからも参加があった。幼年の部では子供たちが元気いっぱいに歌う姿に、優しい笑顔があちこちで見られた。
 続いて寿の部、高年の部、青壮年の部と各世代が次々に歌っていく。本荘追分は節回しが難しく、途中で声が途切れる歌い手も時おり見られたが、終始和やかな雰囲気の中、一曲終わるごとに客席から温かな拍手が贈られた。
 各部上位による決勝戦を勝ち抜いたのは、8歳から民謡を始めた久保田さん。音楽教室で教師を務めるかたわら、今年1月から練習に励んだ。日本王者の歌を聞いては歌うことを繰り返したという。
 第33回本荘追分全国大会(8月、由利本荘市)への派遣が決定したが、「今回の出来は0点! まだまだ歌えていない。日本に行って他の出場者の歌を聞いて勉強したい」と気持ちを引き締めた。
 余興には、本荘追分保存会の佐林公善会長らが演目を披露。第32回大会の優勝者、三浦さんが舞台に立つと、その節回しの上手さに「日本一!」という合いの手と共に大きな歓声が沸いた。
 「本荘追分は難しく、私も優勝するのに15年かかった」という三浦さん。「大変な感動も味わった。ぜひブラジルから優勝者を出してもらいたい」と期待した。
 大会の盛況ぶりに秋田県人会の川合会長は、「20人出場したら良い方だと思っていたが、その3倍来てくれた」と笑顔。長谷部市長は「予想以上に盛り上がって驚いた。ブラジルと由利本荘の末永い交流を進めていきたい」と語った。結果は次の通り(敬称略)。
 【幼年の部】辻ゆうじ、赤堀タレス、玉城さおり【寿の部】小林和八、浜田米伊、上村敬子
【高年の部A】岩岡みよこ、依田茂子、八木静代【同B】佐藤吉治、片山明子、篠原俊巳【青壮年の部A】海藤司、馬場アヤ子、木下光惠【同B】久保田紀世、中島幸夫、安永幸柄



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 『第1回本荘追分ブラジル大会』では繰り返し同じ民謡が歌われた。そこでよく分かったのが、歌手の巧拙。全員が同じ難曲に挑戦するだけに、節回しが合っているか、語尾を伸ばす声量は足りているか、はっきり差が判明してしまう。観客からは「次の人はどんな声を聞かせてくれるのか」という期待の声も。案外、曲目を限定した方が聞き手も歌い手も楽しめる?

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