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愛憎半ばする感情

 アメリカ開催のサッカーコパ・アメリカ決勝でアルゼンチンのメッシがPKを失敗し、チリに敗れた。14年W杯、15年コパ・アメリカに続き、3年連続決勝で敗れた失意から、彼は〃この世の終わり〃のようなうなだれ方をしていた。
 アルゼンチンに敵愾心を燃やすブラジル人も大喜びかと思いきや、どうも様子がおかしい。メッシはアルゼンチン代表からの引退を表明し、ブラジルマスコミも大騒ぎ。犬猿の仲のはずのアルゼンチン選手を励ます、異例のメッセージがスポーツ紙の表紙を飾った。
 「親愛なるメッシ、君の余りの落胆ぶりに私達も胸が詰まった。どうか代表引退を考え直してくれないか。君のいるアルゼンチンを負かしたい。2年後ロシアW杯決勝でブラジルに敗れる時が本当の引退だよ」
 南米予選さえ危ういのに、決勝を口にするブラジル人の調子の良さが出たか。いずれにせよ、ブラジルマスコミにここまで言わせる選手はしばらく出まい。(規)

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