ホーム | 日系社会ニュース | 群馬県大泉町=ブラジリアンプラザ12月再開=資料館、福祉、南米料理で再建=在日ブラジル人問題解決の一助に
(左から)岡野さん、林さん、橋本さん
(左から)岡野さん、林さん、橋本さん

群馬県大泉町=ブラジリアンプラザ12月再開=資料館、福祉、南米料理で再建=在日ブラジル人問題解決の一助に

 「ブラジルタウン」群馬県邑楽郡大泉町のシンボル的存在だった『ブラジリアンプラザ』の再建計画が、NPO法人「交流ネット」と一般社団法人「海外協会」によって進められ、12月24日に改修再開店する予定だ。同事業の趣旨説明や協力要請のために来伯した同ネットの岡野護同プラザ館長(62、石川)、同じく林勉事務局長(35、愛知)及び、ブラジリアンビジネスグループの橋本秀吉代理理事(52、三世)によると、多文化共生社会の実現に向けて次の四事業を推進してゆく予定だ。

 09年のリーマンショックを機に日系ブラジル人が激減し、店舗撤退により開店休業状態となっていた同プラザ。出稼ぎ派遣業務などを行なってきた株式会社「アバンセコーポレーション」の林隆春代表取締役が筆頭協力者となり、同プラザを買い取り、同NPOに再建を委託したことから今回の動きとなった。
 同プラザの目玉の一つは『ブラジル移住資料館』の設置だ。岡野氏は「ブラジル日本移民史や、なぜ日系人が日本に逆住したのか、日本人の多くは知らない」と指摘。在日日系子弟にも分かりやすい、デカセギ現象を中心とした資料館にしたいと意気込む。
 今回の来伯は資料館用の情報収集も目的とする。資料館開設は来年末頃になる見込みで、展示内容はまだ計画段階という。すでに同町には、東京からの日帰り観光バスが来ていることから、そのコースに入れてもらうことを目指す。
 二つ目は、『障がい者福祉施設』の設置だ。在日ブラジル人の高齢化に加え、障害を抱える日系子弟が増加。岡野氏は「ポ語で対応可能な障がい者用サービスは少ない」と言い、日本人、外国人を問わず受け入れ可能な施設を予定する。
 三つ目は、南米料理5店舗による『食の広場』の設置だ。外国人の創業支援も目的としており、併設される舞台では、ご当地アイドルなどを招いた音楽や踊りを見せるイベントも検討している。
 四つ目は『ブラジルPRブース』の設置だ。同町では160以上の商店が軒を連ね、活躍しているブラジル人起業家もいる。そのような起業家のサクセスストーリーを展示するとともに、食品のアンテナショップなどを入れることで、ビジネスマンの交流と育成の場を創出することが目的だ。
 デカセギ現象が始まってから約30年を経てもなお、在日ブラジル人は子弟の教育問題など様々な問題を抱えている。その解決の一助となることが同プラザ再建の柱だ。林事務局長は「本事業を通じて、日本にいる日系の子供たちが、日伯の架け橋となってくれるように尽力していきたい」と意気込んだ。


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 NPO交流ネット一行は、県連日本祭りでも実施したが、引き続きデカセギ経験談を集めている。「なぜデカセギで日本へ行き、そこで何を経験し、今どのような人生を歩んでいるのか。アイデンティティーの確立に苦しむ日系ブラジル人子弟のためにも、ぜひお話を聞かせて下さい」と広く呼びかけている。問い合わせは、同交流ネットまで(info1@koryunet.org)。

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