ホーム | 日系社会ニュース | 南伯援協=巡回診療3千キロ、400人=草の根の新診療車で順調に
健診会場となったラーモス移住地の八角堂。送別会の後に新診療車の前で万歳(野村俊彦氏撮影)
健診会場となったラーモス移住地の八角堂。送別会の後に新診療車の前で万歳(野村俊彦氏撮影)

南伯援協=巡回診療3千キロ、400人=草の根の新診療車で順調に

診療車内での森口先生による診察の様子(野村俊彦氏撮影)

診療車内での森口先生による診察の様子(野村俊彦氏撮影)

 ポルト・アレグレの南日伯援護協会(樋渡ミルトン会長)主催による巡回診療は7月9日から始まり、サンタカタリーナ州のラーモス移住地では13日から16日までの4日間健診が行われた。その後28日まで南大河州内を巡回し、8月6、7日にポルト・アレグレ市内で診療した。
 ラーモスでの初日は午後4時からの予定が、カッサドール移住地での診療が大幅な時間超過のため、到着が遅れた。巡回診療の一行は夕食も取らずに午後10時から健診を開始し、7人分が終了したのはなんと午前1時半だった。その後に夜食をとりホテルへ、就寝は午前3時となった。
 翌朝は8時には診療を開始し、午後9時に終了、金曜日は午前8時から午後9時半まで、最終日は6人で合計70人ほどの受診者があった。
 今年は毎日の雨で、健診会場を八角堂と管理人棟で行った。最終日の昼食は受診者の大半が集まった料理持ち寄りとジンギスカン、特産の梨で送別会を催した。
 6年間続いた横浜市大医学部生たちの参加はプロジェクト終了に伴い不参加となったが、国際医療福祉大学看護学部教授で、工学博士の野村明美さんと防衛大学医学部6年生の佐藤千賀子さんが日本より参加した。また野村教授の夫・俊彦さんと、森口エミリオ医師の岳父の山岸正之さんも81歳の高齢ながらボランティアとして日本より駆けつけた。
 森口エミリオ医師の秘書で健康衛生管理士の熊谷フェルナンダちえさん、森口医師の長女カロリーナ愛子さん、次女クララ貴子さん、そのほか運転手を含む3人の合計11人が診療チームとなっている。留守を預かる森口医師の妻・由美さんは、同医師宛てメールの管理をするなど、今年は森口先生の一家を上げての診療ボランティア活動となった。
 医学部に再入学を果たしてエミリオ医師の後継者を目指すことになった長女カロリーナ愛子さんには、巡回診療4代目として南2州の日系人からも大きな期待がかけられている。
 加えて毎年両親とともに巡回診療を受けているラーモス移住地の大石ケビン健三君は、今年南フロンテイラ連邦大学(SC)医学部に入学し、来年の巡回診療にはボランティアとしての参加を意思表明して森口医師を大いに喜ばせた。
 今年4月に草の根資金の助成を受けて新しい診療車が導入され最初の巡回診療となった。旧診療車より1メートルほど車長が長く、スタッフ用座席が増え、トイレと冷蔵庫が設置されたことで移動中の停車時間の短縮されることとなった。
 森口医師は、「今年の巡回診療は今までで最多受診者数を記録した。高齢化が進む中、これからの移住地の医療体制を見直す必要性を感じる重要な機会となりました。日本政府から頂いた新しい巡回診療車の移動中の快適な旅と、3千キロに及ぶ旅、400人近くの受診者の診察も、今まで通りに順調に実行する事ができた。草の根資金を通して新診療車の購入が可能になるようにご尽力いただいた梅田大使に感謝したい」とのコメントを寄せた。(ラーモス移住地からの通信)


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 南伯援協の巡回診療で大活躍した新しい診療車。これは昨年4月にポルト・アレグレ援協を訪問した梅田邦夫大使に巡回診療の活動を説明し、老朽化した診療車の草の根資金助成を頼んだところ、活動に感銘を受けた大使より前向きの返事を受けて実現したもの。それとは別に7月にラーモス移住地を訪問した梅田大使に移住地からも診療車更新への助成をお願いしたこともあって、移住地として新しい診療車をことのほかに喜んだとか。

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