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《ブラジル》ジャパン・ハウス=人気アニメ映画の内幕紐解く=400人限定に3千人が殺到=スタジオ・ジブリ青木さん講演

講演した青木貴之さん

講演した青木貴之さん

 「昔からジブリ作品が大好き。スタジオ・ジブリの人が伯国まで来てくれるなんて感激」―。来月9日まで「ジャパン・ハウス」(平田アンジェラ館長)で開催中の『竹―日本の歴史』展の関連事業として、スタジオ・ジブリのイベント事業室プロデューサーの青木貴之さんを招き、講演会『スタジオ・ジブリの制作過程』が4日午後3時から行われた。会場は熱狂的なファンで埋め尽くされ、興味津々な様子で傾聴していた。

 フェイス・ブックでの事前告知で、なんと参加希望者は3千人以上。入場した400人の中には、朝から整理券をもらうのに並んだ人も。
 お気に入りのジブリ作品の服を身に纏った伯人も散見され、青木さんが「ジブリ作品を見たことがある人」と問い掛けると一斉に手が挙がった。
 ユーモア溢れる講演に会場からは時折どっと笑いが起こった。青木さんは複数の作品を例に、制作過程を平易に解説。手書きにこだわったアニメがジブリ作品の特徴だ。
 『かぐや姫の物語』(高幡勲監督)について触れ、「普通の映画は動画10万枚のところ、50万枚。制作期間は通常2年だが構想から8年かかった」というと驚きの声が上がった。

ジブリ・ファンで埋め尽くされた会場

ジブリ・ファンで埋め尽くされた会場

 後半は、日本で巡回している『ジブリの立体建造物展』を例に、ジブリ映画を紐解くヒントを提示した。「ジブリ映画に出てくる建築は本当に建つのか」を建築家の藤森照信さんと検証したのが同展だ。
 一般的には「アニメだから嘘もあるだろう」と見られているが、青木さんは「構造部分がしっかりしている。本当に建てられるよう描いてある。ありそうでなく、なさそうであるものに繋がっているのでは」とジブリの世界観を説明した。
 最後の質疑応答では、「アニメーターを志すには何が必要か」などといった質問が次々と飛び交い、熱狂冷めやらぬなか終了した。
 日本へ留学経験もあり、当地のファン会員サイト『ジブリ・ブラジル』を作ってポ語で情報配信しているという非日系のイヤカラ・サントスさん(30)は、「15歳のときに、『平成狸合戦ぽんぽこ』を見てから、ずっとジブリ作品が大好き。来てくれて本当に有難い。沢山のことを知ることができました」と流暢な日語で応え、満面の笑みを浮かべた。

 

□関連コラム□大耳小耳

 ハリウッドのアニメ映画はコンピューターによるものが席巻しているが、ジブリは手書きにこだわってきた。アニメーターが一枚一枚描く原画。その原画と原画を繋ぐのが動画。それをセルにコピーして色を付け、背景画に重ねて完成する。8年がかりのそんな手間のかかる作業の末に出来上がった話題のアニメ映画『かぐや姫の物語』。これを聖市のCINESESC(Rua Augusta, 2075)では、2日から無料で上映中だ。14日までは午後2時から。15から17日までは正午から上映。一時間前に整理券が配布される。問合せは、同映画館(11・3087・0500)まで。

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