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歌やピアノと数学、語学

 ひょんな事で数学(算数)の教師が足りないから手伝ってと頼まれ、1年余り。微分積分、三角関数など、さび付いた頭を磨き直しながらの時間は楽しい。大学1年の夏休みに帰省した折、母校の教師に頼まれて音大志望の後輩に教えたのも数学だった▼数学を教えて気づく事の一つは、日頃から訓練している子の計算力の高さだ。日本では九九の暗記やドリルが定石だが、ブラジルでも計算力の有無は実力の差に繋がる。公式を使いこなせない子や間違った公式を使う子は、実践での慣れの不足が原因だ▼ポルトガル語で何と表現するかを知るのも楽しいし、理解出来て喜び、実力が伸びてくるのを見ると嬉しい。楽譜をよく見て、丁寧に、音の長さを守り、速度や曲想を気遣いながら弾くよう指導するとのあるピアノ教師の話からは、数学と歌やピアノに共通点がある事にも気づく▼数学や算数は、式や問題を理解した上で練習問題を繰り返す事で、条件反射的に問題が解けるようになる。音楽も、考えながら基本を繰り返す事で、楽譜を見、伴奏を聴くと半ば無意識に体が動き、思い通りの声や音が出せるようになるはずだ。練習と体に叩き込む事の大切さは語学や車の運転などでも共通するし、睡眠時間や体調、精神状態で成績に差が出る点も同じだ。能力はあるがコツコツ型でない人は、常に学び、練習する人に敵わない▼かつて「周りが大変だと思う事を涼しい顔でこなすのがプロ」と聞いた事があるが、楽しむだけなら下手の横好きでも良い。でも、同じやるなら一定レベルまで行きたいと思う人も多いし、それを期待する親も多い。何事も、せめて楽しいと思えるレベルまで行ってと願うこの頃だ。(み)

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