《ブラジル》貿易収支=7月は63億ドルの黒字=累積黒字は425億ドルに
ブラジルの商工開発省が1日、7月の貿易収支は輸出が輸入を63億ドル上回り、6カ月連続の月間黒字を計上したと発表した。
2日付現地紙によると、これにより、1~7月の貿易収支は、1989年に統計を開始して以来、最良の425億ドルの黒字となった。連邦政府の見通しでは、今年の貿易収支黒字額は最終的に600万ドルを超える見込みだ。
輸出の伸びを牽引しているのは、コモディティの国際価格上昇と農産物が豊作だった事だ。農産物は最も収量が多い時期を過ぎたため、今後の輸出量や輸出額は、やや鈍ると見られている。
1~7月は、鉄鉱石や大豆、石油、セルロースをはじめ、乗用車や貨物用の車、冷凍豚肉、航空機のエンジンやタービンの部品でも、輸出量の記録が更新された。
1~7月の輸出は、金額で15・3%、量でも3・3%伸び、計18・7%増となった。輸入は金額で4・1%、量でも2・9%伸び、計7・2%増となった。
7月だけ見ると、輸出は昨年同月比14・9%増の188億ドルで、輸入は同6・1%増の125億ドルだった。7月の動きで目だったのは、生鮮牛肉の輸出が38%増えた事だ。これは支払の遅れで一時的中止されていたエジプトへの輸出が再開された事の影響だ。1~7月の生肉輸出は3・2%増えた。
他方、エタノール輸入は324%増え、輸入量は13億リットル、輸入額は6億6700万ドルとなった。これは、国内の需要の高まりと輸入した方が安いのが原因だ。
1~7月は、石油やその派生品の輸出が、昨年同期比18・7%増の1265億ドルに達した。輸入は同7・2%増の839億6500万ドルに止まっているため、38億ドルの輸出超過だ。石油や派生品の輸出増は、国内の原油生産が10・4%増えた事が後押ししたという。
ブラジル製の加工品の最大の輸出先は、3カ月連続でアルゼンチンだった。