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ブラジル倫理の会=倫理研究所の藤間理事が講演

講演会の様子

講演会の様子

 ブラジル倫理の会(須郷清孝会長)が16日、日本の倫理研究所の藤間一三(ふじまいちぞう)理事を招き、「人は鑑」をテーマに、16日、聖市のニッケイパラセホテルで講演会を行った。
 藤間さんは山口県東部及び広島県で和食中心の外食チェーン店を展開するフジマグループの経営者。会場には約30人が集まり、藤間さんの同族経営ならではの苦難を乗り越えたエピソードに熱心に耳を傾けた。
 藤間さんは大学卒業後、大手ファミリーレストランで6年経験を積んだ。その後、フジマグループに入社したが、身内社員同士の経営方針の違いで社内の雰囲気が険悪になっていった。初のチェーン店展開も上手くいかず、「社員を大切にしよう」と涙ながらに訴えたものの状態が良くなることはなかった。
 その転機となったのが、倫理法人会の講演会だった。藤間さんは、講演を聴くうちに、「自分が持っていない武器が得られる」と感じて、入会したという。
 参加したモーニングセミナーで「人は鏡、万象は我が師」という項目を読み、身内社員の話を聞かず、自分の意見を押し通していたことに気付いた。「大手で働いた自負から、身内にも冷たい態度を取っていた。今思い出しても傲慢で恥ずかしいばかり」と苦笑した。
 まず、藤間さんは社員の話を最後まで聞くことを実践した。徐々に身内からの相談が多くなり、ばらばらだった社員への指示が一本化するようになった。
 その後、父の跡を継いで代表取締役社長になり、「事業の繁栄と継続」を今後の目標にした。得意先の維持と新規顧客の獲得を目指し、社員の意見を取り入れ、来店客をさらに満足させるサービスを作る『カスタマーディライト』という運動を展開した。
 社長宛ての意見葉書の設置や商品券付き誕生日カードといった子供向けの企画などを作り、来店客からも喜びの声が届けられた。
 また、藤間さんは来店客と社員との間で生まれた感動的なエピソードを社員から募集し毎週火・金曜に「感動の花一輪」と題して全店に送ることもしている。
 最後に「感動の花一輪」のエピソード、上所重助の「そのうち」という詩を紹介し、講演を終えた。
 講演会に初参加のファビオ・ガルボン・デ・リマさん(26)、弟のアンドレさんは昨年父親とウェブプログラミングの会社を立ち上げたばかり。「同族会社をどう軌道に乗せていくか知りたくて参加した。家族を大事にし、社員の意見を取り入れ、事業を大きくした彼の話は参考になった」と感想を述べた。

 

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 ブラジル倫理の会の須郷会長は「倫理法人の会」のブラジル支部設立のため、会員を募集中。藤間一三さんと同じく家族経営の制服専門店に勤めるタミレス・レモス・デ・アセスさん(27)はカンピーナスから参加した。一家全員同会の会員だそうだ。今回の講演会で共感したのは「社員とのコミュニケーションの活発化」だそう。「帰ったら『感動の花一輪』みたいな店内雑誌を作ろうか相談しようかな」と早速学びを活かそうとしていた。伯国の地に倫理の教えだけでなく、『花一輪』も伝わる!?

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