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県連故郷巡り 伯国/ポルトガル/日本=不思議な〃三角関係〃=第2回=世界から観光客増えるリスボン

一行に指さしてガイドするカルラさん

一行に指さしてガイドするカルラさん

 リスボン生まれで25年間もガイドの仕事をするというカルラさん。セントロ地区の旧市街に一行を案内し、歴史的な建物の説明をし始めた。
 日本人観光客が多いかと聞くと、「ほとんど毎日、日本人観光客のガイドをするわ。東京や大阪の人が多く、皆とても秩序だっていて感心する。期間が短いからだいたい見るものは同じ。ワインを飲んでバカリャウ(タラ)料理とタンボリウ(アンコウ)リゾットを食べたら満足するわ」と笑う。
 「イギリス、フランス、ドイツ、スペインとかモロッコではテロがひっきりなし。でもここでは1回もない。トランクィーロ(平静)よ。だから、安全さを求めて観光客が世界から増えている。問題はルーマニア人移民の一部の不良が、観光地区でスリを働くことね。彼らはプロだから、EU諸国を渡り歩く。中々捕まらないのよ」との地元ならでは解説。

リスボンの旧市街アウグスタ通りにある有名店の軒先。コンロのすぐ横の熱い職場なせいか、名物お菓子「パステル・デ・ベレン」を作って見せるのはアフリカ系移民

リスボンの旧市街アウグスタ通りにある有名店の軒先。コンロのすぐ横の熱い職場なせいか、名物お菓子「パステル・デ・ベレン」を作って見せるのはアフリカ系移民

 首都リスボン市の人口はわずか55万人、大都市圏なら300万人を超える。とはいえ、聖市の1210万人とは比べようもない。北パラナのロンドリーナ56万人とほぼ同じ。大聖市圏のサンベルナルド市だけで83万人もいる。リスボンはブラジルなら第39番目の人口の町にすぎない。
 調べてみると2009年にリスボンを訪れた観光客は174万人だったが、2014年には335万人を超えた。大都市圏人口を上回る観光客が世界から押し寄せ、その後のISテロの関係でさらに増えている。
 「ブラジルのことをどう思う?」と尋ねると、「ポルトガル人はブラジルが大好き。みんな、フェリアス(長期休暇)になるとノルデスチやリオに行くのよ。プライアが最高。だから海岸のないサンパウロ市にはほとんど行かない。私自身もツアーガイドで20回はブラジルに行ったけど、サンパウロはうち1回だけ。テレビを点けたらブラジルのノーヴェーラ(帯ドラマ)が毎日やってる。私たちはブラジルのポルトガル語や考え方に慣れっこ」とのこと。
 ブラジル人観光客について聞くと「その数は日本人の比じゃないわ。ブラジル人観光客はとにかく多い。だいたいブラジルには1950年代、60年代、サラザール独裁政権の時、それを嫌った人たちがたくさん移住した。この20年間ぐらいは逆にブラジルから移り住む人が増えた。一時期は、ブラジルの歯医者はポルトガルでも開業できる時期があって、いろいろ問題あってダメになったけど。まあ基本的に人の行き来が多いうえに、今は観光客がとにかくすごい」という。やはり二国間の交流は多い。(つづく、深沢正雪記者)

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