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《ブラジル》クリチバ=外務大臣表彰受章式=佐々木治夫、中村矗2氏に栄誉

(左から)中村さん、佐々木さん、木村総領事

(左から)中村さん、佐々木さん、木村総領事

 在クリチバ日本国総領事館(木村元(はじめ)総領事)は10日、同総領事公邸で『平成29年度外務大臣表彰授章式』を行なった。同総領事管内では、佐々木治夫さん(87)、中村矗(ひとし)さん(73)の2氏が受章した。

 佐々木さんは、1977年にハンセン病患者及び皮膚病患者を対象としたウマニタス慈善病院を設立。以来約40年間に渡って同慈善病院の会長及び顧問として、多数の患者の診療・治療等に貢献した。

 また、アルコール、麻薬中毒患者の治療や貧困者児童の教育支援活動、老人福祉活動など社会的弱者を対象とした慈善活動を幅広く行なっている。

 中村さんは、クリチバ市環境長官として、同市の都市計画に「人間と自然の調和」を取り入れ、洪水とスラム化に悩まされた一帯を人々の憩いの場に変貌させた。

 日本文化の伝統的な手法を適用した都市づくりである「人間都市クリチバ」の都市政策、環境政策について日本各地で講演や、雑誌、全国紙等への寄稿、連載で紹介した。

 中村さんは本紙にコメントを寄せ、「特に優れた能力、技術、芸術活動のないものに、私の仕事を理解して日伯友好親善に寄与したと表彰して頂き、感謝の念に耐えない。これからも素晴らしい日本の本質を世界に伝えていきたい」とした。

 

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 外務大臣表彰授章式で受章した中村さんは1993年からから03年まで兵庫県ブラジル連絡事務所(現ブラジル兵庫県事務所)所長を務めた。パラナ州と兵庫県は姉妹提携を結んでおり、今年で締結から47年を迎える。これまで活発な交流事業を行なっていたが、中村さんは、県と州の共同事業であるクリーンエネルギーセンター開設が進まないことに苦言を呈している。兵庫県ブラジル連絡事務所の活動実態について兵庫県に訴えたが、未だ正式な回答がないとのこと。中村さんの授章を契機に進展がある!?

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