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《ブラジル》フェイクニュース跋扈で、SNSの信頼度が低下=来年の大統領選に向け対策急務

 国際コンサルタント会社Kantar社が、ブラジル、アメリカ、イギリス、フランスの4カ国で8千人を対象に行った調査で、フェイクニュースと呼ばれる嘘のニュースの発生により、最も信頼性を落とした媒体は、ネット上で人々が交流できるソーシャルネットワーキングサービス(SNS)であることが分かった。10月31日付伯字各紙が報じた。
 58%の人々が、SNSで報じられる政治や選挙に関連するニュースへの信頼度が落ちたと答えている。変わらないと答えたのは32%で、高まったとしたのはわずか10%だった。
 ブラジルKantar社の最高経営責任者(CEO)のソニア・ブエノ氏は、政治的、経済的状況を考慮して、ブラジル、アメリカ、イギリス、フランスの4カ国が調査対象に選ばれたと語った。アメリカ人、ブラジル人の多くが、フェイクニュースが選挙に影響したと考えている。
 ブラジルの選挙高裁は、来年の大統領選に向け、フェイクニュースが選挙結果を歪めることがないように、フェイクニュース対策チーム設置を準備している。
 選挙高裁職員は既に、国際ネット企業、グーグルやフェイスブックの代表者たちと会い、戦略を練っている。ラウル・ジュングマン、ブラジル国防相も、「フェイクニュースのようなネット犯罪の抑制が重要だ」と語り、取り組みへの支援を表明した。
 規模は小さいながら、前回14年大統領選時もフェイクニュースは選挙に影響した。「政府が生活保護政策、ボルサ・ファミリアを廃止する」との噂が広まり、再選を目指すジウマ大統領(当時)に不利に働いたが、調査に当たった連警は、自然発生的なもので、噂を流したのが個人かグループかを特定するのは不可能と結論づけた。
 その後も、ネットやSNSの利用者はさらに広がっており、選挙高裁判事からは「フェイクニュースを食い止めるのは、コンパスなしで航海するようなもの」との弱音も聞かれる。

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