ホーム | コラム | 大耳小耳 | 大耳小耳

大耳小耳

 日伯協会(三野哲治理イチョウ、兵庫県神戸市)の機関紙『ブラジル』977号を見ていたら、兵庫県加古川市のソールフード「かつめし」をブラジルに広める活動の報告が出ていた。「かつめし」は、洋皿に盛ったビーフカツにデミグラスソースなどをかけて、ゆでたキャベツを添えて箸で食べるもの。終戦直後に加茂川のあるレストランで「お箸で気楽に食べられる洋食はでけへんやろか?」と考案されたものらしい。同報告によれば、マリンガー市のレストラン「アジア」のメニューにこれが加わったとのこと。ブラジル初だ。ぜひ聖市のレストランにも伝えて欲しいところ!
     ◎
 『ブラジル老荘の友』11月号には夫婦愛のエピソードを綴った「ビウボ(男やもめ)で悟ったこと」(早川正満)があった。愛妻をなくしたばかりの寂しい心境を描く。《「年老いた寂しげな移民の姿をみつけた」と思って近づいてみたら、自分だった。自分の魂がちょっとしたイタズラのように体から離れて、上から見下ろした自分だった》との幽体離脱体験から始まる。妻が《「パパイ、昨日は自分一人で便所に行けたよ」とニコニコして言う。彼女も長患いで苦しんでいたのだろう。「それは良かったな」と応えると、くるっと向きを変えて行くので「おい、一人でどこへ行くんだ」と声をかけ、「あっ、これは夢だ」と気がついた》。さらに《この世に残った私に、成仏を見届けさせてくれた妻の後姿をいつまでも追い、しばらく床の中で安らいでいた》。

image_print

こちらの記事もどうぞ

  • 大耳小耳2017年5月20日 大耳小耳  柳誌『ぶらじる川柳』(ぶらじる川柳社)が213号を5月に発行した。《テーメルさん何とかしてよこの不況》(中山哲弥)と大統領に頼む作品を目にした日、皮肉なことにその本人が一番の苦境に立たされていた(詳細2面)。《冷蔵庫前にたたずみはて!なにを》(久保久子)を読んで、「私も、私も […]
  • 大耳小耳2019年9月21日 大耳小耳  5月16日に来伯して伯国中を飛び回り、パラグアイでも歌声を披露している歌手中平マリコさんだが、10月6日に帰国する予定。1日に開催された「第5回さぁ~始めよう」はもちろん、県連日本祭り、アマゾン移住90周年記念行事への出演、日系福祉施設の巡回公演など精力的に飛び回り、そこで募 […]
  • 大耳小耳2019年9月18日 大耳小耳  俳誌『朝蔭』478号が8月に発行された。《母の日や誤字も嬉しき子の便り》(モジ=幸村みさを)には思わず共感。日本語で書こうとしてくれた子の気持ちだけでも嬉しい。《蘭園や花の浄土もかくあらん》(モジ=佐々木君代)という作品からは、馥郁たる匂いまで漂ってきそう。《英語多き母国誌に […]
  • 大耳小耳2019年8月20日 大耳小耳  日伯協会(三野哲治理事長)=兵庫県神戸市所在=会報『ブラジル』984号(7月発行)を見ていたら、駐日ブラジル全権大使のエドゥアルド・パエス・サボイア氏の着任挨拶がでていた。来年は東京五輪の年であるのと同時に、在日ブラジル人にとっては「コミュニティ30周年」の記念の年だとか。1 […]
  • 大耳小耳2019年7月26日 大耳小耳  ブラジル日系熟年クラブ連合会の機関誌『ブラジル老荘の友』545号を見ていたら、羨ましい話が出ていた。毛利ペドロさんの投稿によれば、妻と二人で金婚旅行に日本45日間めぐりをしたという。下関でフグ料理、富山でホタルイカ、宮城県の松島ではイカやカキ、北海道の函館ではタラバガニやイク […]