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下本八郎氏が永久メンバーに=サンパウロ州会計士アカデミーで=50人限定「死ぬまで貢献する」

歴代3番目の日系会員となった下本氏(中央)

歴代3番目の日系会員となった下本氏(中央)

 キング会計事務所創設者の下本八郎元サンパウロ州議が、「パウリスタ会計士アカデミー」(APC)の「永久メンバー」に指名され、会員番号48番を引き継ぎ、同アカデミーで通算3番目の日系人となった。1952年創立の伝統ある組織で、サンパウロ州会計士業界に著しい貢献のあった50人のみが栄えあるメンバーに選ばれ、席を割り当てられる。現メンバーがサンパウロ州から転居や辞退、死亡等で空きができるまで次のメンバーは入れない。先月28日にリベルダーデ区のFECAP劇場で行なわれた「新会員、2018―20年度新役員の就任式」に下本氏は出席、家族、友人から和やかに祝福された。

 ドミンゴス・オレステス・シオメント新会長は同アカデミーの歴史を紹介。「今日我々の目的は『会計士』を守るため、その職業活動や知識を広めること」と語り、「今後も会員同士協力し、我々の名前をさらに広めたい」と呼びかけた。
 シオメント会長から10人の新メンバーにメダルと免状が渡された。50番目のメンバーとなったアドリアノ・ジリオリ氏が先導し会計学の普及、APCの活動への貢献を宣誓した。
 来賓のマルシア・ルイスサンパウロ市議、下本氏の州議時代からの友人であるイタマール・ボルジェス州議などが挨拶を述べたほか、アルバレス・ペンテアド学校財団のウエキ・シゲアキ代表の祝辞も代読された。
 式典後、本紙取材に答えた下本氏(82、二世)はメンバーである知人の推薦で就任したと説明し、「こんな年齢になっても他の人の役に立つ仕事を頂いた。永久会員として死ぬまでやっていきたい」と意気込みを語った。
 APC内の5つの部署に配属されることに触れ、「まだどんな仕事ができるかわからないが、会計士がさらに働きやすくなり、公正な仕事ができるような研究をしたい」と同アカデミーの活動に期待した。
 妻の千枝子さん(81、二世)は「主人が会計士として一生懸命やってきたことが認められたようで光栄です。主人に従い、影ながら支えたい」と微笑んだ。
 下本氏は1935年サンパウロ州グアララペス生まれ。60年にサンパウロ市ペーニャ区にキング会計事務所を創立。71年にサンパウロ州議に当選、99年まで州議として活動した。75―78年にはサンパウロ州会計事務所・コンサルタント・情報・調査企業組合(Sescon―sp)の日系人初会長に就任した。
 APC歴代の日系会員はタナアミ・チカラ氏(現23番)、故ナカガワ・マサユキ氏(12番)。

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