ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル》トラックスト3日目に突入=物流大混乱で工場や市民生活にも影響=政府は燃料減税を提案も、ドライバー達はスト続行

《ブラジル》トラックスト3日目に突入=物流大混乱で工場や市民生活にも影響=政府は燃料減税を提案も、ドライバー達はスト続行

リオ州の国道でストを行っているトラック運転手たち(Fernando Frazao/Agencia Brasil)

リオ州の国道でストを行っているトラック運転手たち(Fernando Frazao/Agencia Brasil)

 【既報関連】21日に始まった、トラック運転手による全国規模のストは3日目に突入したと、22、23日付ブラジル各紙やサイトが報じた。ペトロブラス社(PB)による、再三のディーゼル油価格値上げに抗議する目的で発生したストは、トラックを主要幹線道路にわざと停めての通行封鎖や、のろのろ運転で車の流れを妨害するなどの手法でとられている。

 燃料価格高騰は、昨年7月にPBが採用した、「原油の国際価格や為替相場の変動に応じて、伯国内の燃料価格を変更する」という方針により引き起こされた。ペドロ・パレンテPB総裁は政府の介入を拒んでいる上、政府介入による強引な価格凍結や引き下げは、ラヴァ・ジャットショックから立ち直りつつあるPBに対する市場の評価をガタ落ちさせる危険性があるため、政府主導で燃料価格を下げさせる事は出来ない。
 燃料価格引き下げのために政府が出来る方法はディーゼル油の税金を下げることだが、エドゥアルド・グアルディア財相は22日、「大幅減税は出来ない」と語っていた。窮余の策として同日午後ひねり出されたのが、経済支配介入納付金(Cide)の全額免除。代わりの財源は企業向けの社会保障費納入優遇措置(デゾネラソン)の一部撤廃だ。
 ブラジルトラック運転手協会(ABCam)は、「Cideの免除だけでは、ディーゼル油1リットルあたり0・05レアルしか下がらない」との書面を発表した。
 Cideを免除するにも議会承認が必要だが、ロドリゴ・マイア下院議長(民主党・DEM)は「Cideよりもディーゼル油価格への比重が重い社会統合基金などの減税や、ガソリンも対象とした減税はどうか」と語り、政府の思惑と完全には一致していない様子も伺わせた。
 22日は23州と連邦直轄区、23日午前の段階でも22州と連邦直轄区で、道路封鎖などが確認された。ストの長期化により、工業製品の部品や燃料など、あらゆる物資の運搬が滞り、各業界に影響を与えている。
 ブラジリアの空港では飛行機の給油に、非常用の燃料ストックを使用せざるを得なくなった。郵便局もSedexの配達を停止した。リオ州などでは青果物が市場に届かず、スーパーでは品切れや価格高騰も発生した。
 状況悪化により、政府は23日午後2時からトラック運転手の代表者との会談の場を設けた。会合にはパジーリャ官房長官、ヴァウテル・シルベイラ運輸相、マルーン総務室長官、マリオ・ロドリゲス陸路輸送庁長官、ジョゼ・ロペスABCam会長が出席した。
 同日、司法当局も、連邦政府や幹線道路運営会社の訴えに応じ、「道路封鎖」や「路肩に車を集合させる」ことを禁じる予備判決を出した。昼の時点では7件の予備判決が確認されている。
 なお、ここ数日のドル安を受け、PBは22日に1・54%、23日に1・14%、ディーゼル油価格を引き下げた。

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